杉並区から通えるフリースクール10選|東京都の助成金と費用を公式情報で比較【2026年版】

杉並区のフリースクール10選 費用・助成・出席扱いのまとめ

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杉並区でフリースクールを探すとき、いちばん先に知っておく価値があるのは施設名ではなくお金の話です。東京都にはフリースクール等の利用料を月額最大2万円まで助成する制度があり、令和7年度には3,757件の交付が決定しています。ただし対象は「利用料」だけで、入会金・施設維持費・教材費は対象外です。ここを知らずに月謝だけを見て決めると、実際の負担が想定と大きくずれます。この記事では、その制度を正確に確認したうえで、杉並区とその周辺の10か所を各施設の公式サイトと杉並区・東京都・文部科学省の公式資料に書かれていることだけで整理します。
結論:杉並区から通えるフリースクール選びの要点
  • 選択肢は10か所——杉並区から通える学びの場を、公的な支援・民間フリースクール・オンラインに分けて、費用・開所日時・出席扱いの対応とあわせて一覧表にまとめました
  • この記事のポイント——東京都の助成金と費用を公式情報で比較(2026年9月時点・各公式情報で確認)
  • 出席扱いは在籍校の校長が判断——通えば自動的に出席になるわけではありません。施設を決める前に担任の先生と教育委員会へ相談するのが近道です(文部科学省通知 令和元年10月25日)
  • 外出が難しい日はオンラインも——NIJINアカデミーのメタバース校舎は平日毎日開校、月100コマ、顔も声も出さずに参加でき、出席扱いを希望した生徒の97%が在籍校で出席として認められています
この記事でわかること
  • 杉並区とその周辺で通えるフリースクール・居場所10か所の、対象・開所日・費用・出席扱いの有無
  • 東京都の助成は月額最大2万円。ただし対象は利用料のみで、入会金は対象外であること
  • よく混同される「利用者等支援事業」と「支援事業」の違い(前者が保護者向け、後者は事業者向け)
  • 杉並区に令和10年4月、学びの多様化学校が開設される予定であること
  • 区の「さざんかステップアップ教室」4教室と「高井戸チャレンジクラス」の位置づけ

杉並区で最初に知っておきたい「お金」の話

杉並区立小中学校の不登校児童生徒数は、令和5年(2023年)で1,105人でした。10年前の平成26年(2014年)は235人ですから、約4.7倍です。区の『子どもの居場所づくり基本方針(素案)』に載っている数字です。

出典:杉並区「子どもの居場所づくり基本方針(素案)」令和6年9月

東京都の助成は月額最大2万円。ただし「利用料のみ」です

ここが杉並区でフリースクールを探すときに、いちばん効いてくる情報です。東京都の「東京都フリースクール等利用者等支援事業(助成金)」は、都内在住の不登校の小・中学生の保護者に対して、フリースクール等の利用料を小・中学生1人につき月額最大2万円まで助成する制度です。四半期ごとに支給されます。

東京都の助成金(令和8年度)の要点
  • 対象:都内在住の不登校の小・中学生の保護者
  • 上限:小・中学生1人につき月額最大2万円
  • 対象経費:フリースクール等の利用料(入会金・施設維持費・教材費などは対象外)
  • 申請期間(令和8年度):令和8年5月27日〜令和9年2月12日
  • 申請のうえ、申請書類の審査を経る必要があります
  • 令和6・7年度に登録済みの方は利用者登録は不要

「入会金は対象外」という一点を落とすと、見通しが大きく狂います。たとえばこの記事で扱うのびーくフリースクールは入会金110,000円(税込)ですが、助成の対象になるのは月額の利用料だけです。いっぽうで、月額がちょうど2万円の施設(そらいろのいえ、明光のライトコースなど)なら、審査を通れば利用料の負担が実質ゼロに近づく計算になります。

東京の住宅街の風景

まぎらわしい「もうひとつの事業」に注意してください

東京都には名前のよく似た事業が2つあります。

事業名誰が対象か内容
東京都フリースクール等
利用者等支援事業
保護者利用料を月額最大2万円まで助成
東京都フリースクール等
支援事業
フリースクール事業者基礎講習の受講とサポートプラン作成が要件

保護者が使えるのは上の「利用者等支援事業」です。ウェブサイトも別で、検索で下の事業のページにたどり着いて「講習を受けないといけないのか」と誤解してしまうことがあります。

もうひとつ、「調査研究に協力すると助成が受けられる」という情報は古いです。これは令和5年度の初期の枠組みで、令和6年度以降は助成金として制度化され、調査研究への協力は要件になっていません。

出典:東京都「東京都フリースクール等利用者等支援事業」/東京都生活文化局(2026年9月確認)

杉並区独自の助成は、確認できませんでした

品川区・北区・港区・荒川区などでは区独自のフリースクール利用料助成が実施されていますが、杉並区独自の助成制度は、区の公式サイトにも東京都のポータル「TOKYO多様な学びの場・居場所ナビ」の杉並区ページにも記載を確認できませんでした(2026年9月時点)。使えるのは都の制度、という前提で計算してください。

【一覧表】杉並区から通えるフリースクール10選

費用と対象を先に一覧で比べられるようにしました。「公式に記載なし」は、公式サイトに書かれていなかったという意味です。埋めずにそのまま残しています。

施設名市町村種別対象費用
① さざんかステップアップ教室/高井戸チャレンジクラス杉並区公的(教育支援センター・分教室)区在住の不登校の小・中学生公式に記載なし(要問合せ)
② Mスクール杉並区・荻窪フリースクール小5〜中学生(小学生は新規受入停止中)公式に記載なし(要問合せ)
③ 明光フリースクール 南阿佐ヶ谷新高円寺校杉並区・阿佐谷南フリースクール小中学生入会金22,000円/月20,000〜71,500円(税込)
④ ito-いと-中野区フリースペース・親の会主に小中学生とその保護者フリースペース 月1回無料/フリースクール 月20,000円(減免あり)
⑤ のびーくフリースクール練馬区・東大泉フリースクール小中学生・高校生入会金110,000円/月44,000〜77,000円(税込)
⑥ そらいろのいえ練馬区・大泉町フリースペース小中学生月20,000円
⑦ NPO法人石神井・小さなおうち練馬区・石神井台居場所・地域交流公式に記載なし(要問合せ)公式に記載なし(要問合せ)
⑧ むさしのクレスコーレ武蔵野市・吉祥寺フリースクール(官民連携)学校に行かない・行けない中学生公式に記載なし(要問合せ)
⑨ フリースペース コスモ三鷹市フリースペース(認定NPO)小1〜中3(高校生の相談も可)月52,000円(基本20,000円+活動32,000円)
⑩ NIJINアカデミー世田谷下高井戸8D校世田谷区・下高井戸オルタナティブスクール小学生・中学生ハイブリッド通学(詳細は本文)
駅のホーム

まず確認したい公的な受け皿と、杉並区内の2か所

最初に、区が設置している公的な受け皿を確認します。そのあと杉並区内の民間施設2か所。どちらも駅から徒歩数分で、区内で通える貴重な選択肢です。

1 さざんかステップアップ教室/高井戸チャレンジクラス

杉並区が設置している公的な受け皿です。さざんかステップアップ教室は4教室あり、和田(和田1丁目41番10号3階/中学生)、天沼(本天沼3丁目10番20号/中学生)、宮前(宮前5丁目5番27号/小学5〜6年生・中学生)、荻窪(天沼3丁目15番20号3階/小学生)。区の説明は「不登校状態にある区内の児童・生徒を対象に、心のエネルギーを高めていく活動や小集団による学習、課外活動を行っています」です。

令和7年4月現在の在籍者数も区の資料に載っています。宮前(小3名・中24名)、天沼23名、和田15名、荻窪29名。実際に何人通っているかが分かる資料は多くないので、規模感をつかむのに役立ちます。

もうひとつ、高井戸チャレンジクラス(TCC)があります。高井戸中学校内の分教室で、対象は「杉並区在住で、年間30日以上欠席もしくは欠席が年間30日未満でも、継続的な不登校又は不登校傾向の中学生」。開所は月〜金の9:30〜15:00です。申し込みは「在籍校校長に入級希望を伝える→見学→三者面談→体験入級申込書を高井戸中学校に提出→体験入級実施→入級申請書を在籍校校長に提出→入級審査会で審査」という流れで、在籍校の校長が起点になっています。

なお、利用料と出席扱いの取り扱いは、区の公式サイト・案内PDFのいずれにも記載がありませんでした。開所時間(月〜金 8:30〜17:00)は東京都のポータルに載っています。区の資料より都のポータルのほうが情報が整理されている、という逆転が起きているので、あわせて見るとよいです。

運営
杉並区教育委員会
所在地
さざんか=和田/天沼/宮前/荻窪の4教室。高井戸チャレンジクラス=高井戸東1-28-1(高井戸中学校内)
対象
さざんか=教室により小学生・中学生。高井戸チャレンジクラス=区在住で年間30日以上欠席、または継続的な不登校・不登校傾向の中学生
開所
さざんか=月〜金 8:30〜17:00(東京都ポータルによる)/高井戸チャレンジクラス=月〜金 9:30〜15:00
費用
公式サイトに記載を確認できず(要問合せ)
出席扱い
公式サイトに記載を確認できず(要問合せ)
申込
保護者から教育相談室へ(済美教育センター教育相談室 03-6379-5491)。見学会→面接→入室判定

出典:杉並区「不登校支援事業」/TOKYO多様な学びの場・居場所ナビ(2026年9月確認)

2 Mスクール

荻窪駅北口から徒歩3分。杉並区内にあり、通学のしやすさではこの10か所のなかで随一です。

探究活動・体験学習・ディスカッションを中心に、個別学習、コミュニケーション、アート・英語教育を組み合わせた選択可能な時間割制をとっています。月1回の「親カフェ」があり、保護者同士がつながれる場が用意されているのも特徴です。

出席扱いについては「出席扱いとなる場合もありますので、まずは学校の先生にご相談ください」と書かれています。断定せず、学校に相談するよう促している点は正確な説明です。

⚠️ 現在、小学生の新規受け入れを停止中と公式サイトに記載があります。対象は「小学5年生〜中学生を対象としたフリースクール」ですが、問い合わせる前に最新の受け入れ状況を確認してください。費用は公式サイトに記載がありませんでした。

運営
公式サイトに記載を確認できず(要問合せ)
所在地
〒167-0032 東京都杉並区天沼2丁目4-1 井上ビル3号館202号室(荻窪駅北口より徒歩3分)
対象
小学5年生〜中学生。現在、小学生の新規受け入れは停止中
開所
月〜金 10:00〜18:00(土日祝休。土曜は月1回程度の英語探究と親カフェ)
費用
公式サイトに記載を確認できず(要問合せ)
出席扱い
記載あり「出席扱いとなる場合もありますので、まずは学校の先生にご相談ください」
特徴
選択可能な時間割制/月1回の「親カフェ」

出典:Mスクール 公式サイト(2026年9月確認)

窓際の机と椅子

3 明光フリースクール 南阿佐ヶ谷新高円寺校

丸ノ内線の南阿佐ヶ谷駅・新高円寺駅からそれぞれ徒歩7分。杉並区内で、料金をコース別に完全公開している施設です。

入会金22,000円(税込)、月額はライトコース(週1回)20,000円、ステップコース(週3回)55,000円、バランスコース(週5回)71,500円(いずれも税込)。ライトコースの月額がちょうど2万円なので、東京都の助成の上限と一致します。審査を通れば、利用料の負担がほぼ相殺される計算になります(入会金22,000円は助成の対象外です)。

明光義塾の個別指導のノウハウを転用した個別支援で、学び直しに加えてプログラミング・eスポーツにも対応しています。公式サイトには東京都の助成金の対象実績(月額2万円)があると明記されています。出席扱いについては記載がありませんでした。

運営
明光ミライ株式会社
所在地
〒166-0004 東京都杉並区阿佐谷南1-1-4 デュオメゾン高円寺南1F(丸ノ内線 南阿佐ヶ谷駅 徒歩7分/新高円寺駅 徒歩7分)
対象
小中学生(学年区分の詳細な記載なし)
開所
受付時間 9:00〜18:00(土日祝除く)
費用
入会金22,000円(税込)/月額 ライトコース(週1回)20,000円・ステップコース(週3回)55,000円・バランスコース(週5回)71,500円(すべて税込)
出席扱い
公式サイトに記載なし
特徴
個別指導のノウハウを転用/プログラミング・eスポーツに対応/東京都の助成金の対象実績あり

出典:明光フリースクール 南阿佐ヶ谷新高円寺校(2026年9月確認)

本棚に並ぶ本

中野区・練馬区の4か所

杉並区の東と北。無料の入口を持つ巡回型、出席証明書を発行する高額帯、都の助成の上限とぴったり同じ月額の場所、そして地域コミュニティ型。性格がまったく違う4か所です。

4 ito-いと-(つながるいと)

固定の教室を持たず、中野区内の区民活動センター等を巡回する形で運営されています。野方区民活動センター(野方五丁目3番1号/野方駅 徒歩2分)、新井区民活動センター(新井三丁目11番4号)、桃園区民活動センター(中央4丁目57-1)などが会場です。

いちばんの特徴は無料の入口があることです。フリースペースは月1回無料、不登校親の会も無料。そのうえでフリースクール(週1〜2回、10:00〜16:00)が月額2万円で、減免制度があると明示されています。この記事で扱う10か所のなかで、減免をはっきり書いているのは数少ない施設です。

「まず無料の回に行ってみて、合いそうならフリースクールに」という段階を踏めます。月額2万円は東京都の助成の上限と一致するので、審査を通れば利用料の負担はかなり軽くなります。出席扱いについては記載がありませんでした。

運営
公式サイトに記載を確認できず(要問合せ)
所在地
固定拠点を持たず、中野区内の区民活動センター等を巡回(野方/新井/桃園 ほか)
対象
主に小中学生とその保護者(「どなたでも参加できます」)
開所
フリースペース 週1回程度 10:00〜20:00/フリースクール 週1〜2回 10:00〜16:00
費用
フリースペース 月1回無料/フリースクール 月額20,000円(減免制度あり)/不登校親の会 無料
出席扱い
公式サイトに記載なし
特徴
フリースペース・フリースクール・親の会の3階層/固定教室を持たない巡回型

出典:ito-いと- 公式サイト(2026年9月確認)

5 のびーくフリースクール

この10か所のなかで、出席扱いについていちばん踏み込んだ記述をしている施設です。「在籍校への『出席証明書』の提出で、出席扱いとなります。(在籍校の判断によります)」——出席証明書を発行していると明記しているところは多くありません。

料金体系も最も詳細です。入会金110,000円(税込)、年会費(グループコース26,400円/個別コース週1回13,200円)、月額はベーシック77,000円・週3回55,000円・週2回44,000円・中高生クラス55,000円、個別コースは1時間30,800円。体験は2回まで11,000円。すべて税込で公開されています。

ただし注意が必要です。東京都の助成の対象は「利用料」のみで、入会金110,000円は対象外です。月額77,000円のベーシックなら助成2万円を差し引いても月57,000円、初年度は入会金と年会費が上乗せになります。ここは必ず年間総額で計算してください。

子ども自身がプログラムを作る運営で、個別サポートプランを一人ずつ作成しています。開所は小中学生ベーシックが月〜金9:45-17:00、中高生クラスが火・金15:00-17:00です。

運営
合同会社のびーく(公式サイト上での明記は確認できず)
所在地
〒178-0063 東京都練馬区東大泉4-13-3
対象
小中学生、高校生
開所
小中学生ベーシック 月〜金 9:45-17:00/中高生クラス 火・金 15:00-17:00
費用
入会金110,000円/年会費 グループ26,400円・個別週1回13,200円/月額 ベーシック77,000円・週3回55,000円・週2回44,000円・中高生クラス55,000円/個別コース1時間30,800円/体験(2回まで)11,000円(すべて税込)
出席扱い
記載あり「在籍校への『出席証明書』の提出で、出席扱いとなります。(在籍校の判断によります)」
注意
入会金110,000円は東京都の助成の対象外です

出典:のびーくフリースクール スクール情報(2026年9月確認)

色鉛筆とスケッチブック

6 子どもたちのためのフリースペース<そらいろのいえ>

月曜から金曜の10:00〜13:30という、午前中だけの開所です。朝から動くのがしんどい日でも、13時半までと決まっていると見通しが立てやすい、という子は少なくありません。

月額は2万円。東京都の助成の上限とぴったり同じ金額です。公式サイトにも「都内の小・中学生の方には、東京都フリースクール等利用者助成金が活用できる可能性があります」と書かれています。審査を通れば、利用料の負担が実質ゼロに近づく計算になります(入会金についての記載はありませんでした)。

昼食はお弁当持参。個別サポートを含む定額制です。出席扱いについては公式サイトに記載がありませんでした。

運営
公式サイトに記載を確認できず(要問合せ)
所在地
〒178-0062 東京都練馬区大泉町6丁目15-16
対象
小中学生
開所
月〜金 10:00〜13:30
費用
月額20,000円(入会金についての記載なし)/昼食はお弁当持参
出席扱い
公式サイトに記載なし
特徴
午前中のみの開所/個別サポートを含む定額制

出典:そらいろのいえ 公式サイト(2026年9月確認)

7 特定非営利活動法人 石神井・小さなおうち

「不登校・子どもの居場所、地域交流の場所」として活動しているNPO法人です。この記事で扱う他の施設と性格が違い、学校の代わりというより地域のコミュニティに近い場所です。

運営しているのは、不登校の居場所のほかに「みんなの居場所」「ゆめとも文庫」「学校に馴染めない子どもの親相談会」「石神井プレーパーク」。プレーパークと子ども文庫と親の相談会が同じ団体のなかにあるので、子どもだけでなく保護者にも入口があります。

ただし対象・開所日時・費用のいずれも公式サイトに記載がありませんでした。「まず様子を見に行く」段階の選択肢として、親相談会やプレーパークから接点を持つのが現実的かもしれません。練馬区が公表している連携団体の一覧にも名前が載っています。

運営
特定非営利活動法人 石神井・小さなおうち
所在地
〒177-0045 東京都練馬区石神井台2-26-26
対象
公式サイトに記載を確認できず(要問合せ)
開所
公式サイトに記載を確認できず(要問合せ)
費用
公式サイトに記載を確認できず(要問合せ)
出席扱い
公式サイトに記載なし
特徴
みんなの居場所/ゆめとも文庫/親相談会/石神井プレーパークを併設

出典:NPO法人石神井・小さなおうち 公式サイト(2026年9月確認)

手を動かす活動の様子

武蔵野市・三鷹市・世田谷区の3か所

杉並区の西と南。官民連携で土曜も開く場所、会費の内訳を公開している場所、そしてオンラインと組み合わせる形。

8 むさしのクレスコーレ

JR吉祥寺駅南口から徒歩6分。NPO法人文化学習協同ネットワークが、武蔵野市教育委員会との協力で運営しています。この10か所のなかで唯一の官民連携型です。

対象は「学校に行かない・行けない中学生」。開所は「祝日、年末年始を除く火〜土曜日9:00〜14:00(夏休み中も一部期間を除き開室)」。土曜も開いているのは珍しく、平日に人と会うのがしんどい時期の選択肢になります。

家庭訪問にも対応していて、スクールソーシャルワーカー(0422-60-1971)が相談・支援を担当しています。

⚠️ 武蔵野市在住の中学生向けの事業である可能性が高く、杉並区民が利用できるかは公式サイトから確認できませんでした。費用の記載もありません。問い合わせのときに、まず「区外から利用できますか」と聞いてください。

運営
NPO法人文化学習協同ネットワーク/武蔵野市教育委員会との協力
所在地
〒180-0005 東京都武蔵野市御殿山1-6-8 ムサシヤビル1階(JR吉祥寺駅南口 徒歩6分)
対象
学校に行かない・行けない中学生。武蔵野市民向けの事業である可能性があり要確認
開所
火〜土曜日 9:00〜14:00(祝日・年末年始を除く。夏休み中も一部期間を除き開室)
費用
公式サイトに記載を確認できず(要問合せ)
出席扱い
公式サイトに記載なし
特徴
武蔵野市教育委員会との協力運営/土曜も開室/家庭訪問に対応

出典:むさしのクレスコーレ 公式サイト(2026年9月確認)

9 フリースペース コスモ

認定特定非営利活動法人 文化学習協同ネットワークが運営しています。上のむさしのクレスコーレと同じ法人ですが、別の場所・別の性格の事業です。

費用の見せ方に特徴があります。月会費52,000円の内訳が基本会費20,000円+活動参加費32,000円と公開されています。何にいくら払っているのかが分かるのは、比較するうえでありがたい情報です。体験入会は3回まで無料。

対象は小学1年生から中学3年生(高校生の相談も受付)。開所は月〜金の10:00〜17:00(木曜日は基本的に13:00〜)。小1から中3までが同じ空間で過ごす異年齢の場です。

運営方針が明文化されているのも特徴で、「いつ来てもいいし、いつ帰ってもいい。何をしてもいいし、何もしなくてもいい」と書かれています。練馬区が公表している連携団体の一覧にも名前が載っています。出席扱いについては記載がありませんでした。

運営
認定特定非営利活動法人 文化学習協同ネットワーク
所在地
〒181-0013 東京都三鷹市下連雀1-14-3 3F(JR三鷹駅南口・JR吉祥寺駅公園口より徒歩15分)
対象
小学1年生から中学3年生(高校生の相談も受付)
開所
月〜金 10:00〜17:00(木曜日は基本的に13:00〜)
費用
月会費52,000円(基本会費20,000円+活動参加費32,000円)/体験入会は3回まで無料(入会金の記載なし)
出席扱い
公式サイトに記載なし
特徴
会費の内訳を公開/小1〜中3の異年齢/体験3回無料

出典:フリースペース コスモ 公式サイト(2026年9月確認)

緑の多い公園

10 NIJINアカデミー世田谷下高井戸8D校

杉並区に隣接する世田谷区下高井戸のリアル教室と、平日毎日開いているメタバース校舎を組み合わせて通う形です。開校は水曜・木曜・金曜の10時〜15時、定員6〜7名、対象は小学生・中学生です。

他の9か所と違うのは、教室に通うのが週1日で、残りの平日は家からメタバース校舎に通うという設計になっている点です。杉並区内に通える場所が見つからなくても、「近くに教室がない」という理由で選択肢が消えないことが、このかたちの意味です。

教室長の大橋潤子さん(通称・しめじゅん)は保育士・幼稚園教諭・コグトレ上級トレーナーの資格を持ち、放課後の習い事「8Dこども教室」を10年間運営してきた方です。発達特性のあるお子さんの母親でもあります。声優の経験を活かして、演劇的な手法や表現教育にも力を入れています。

なお公式サイトに「都内の小・中学生の方には東京都フリースクール等利用料助成金が活用できる可能性があります」と記載があります。杉並区在住であれば、都の助成の対象になりうるということです。

運営
株式会社NIJIN
開校場所
東京都世田谷区下高井戸(杉並区に隣接)
対象
小学生・中学生
開校曜日・時間
水曜日・木曜日・金曜日 10:00〜15:00
定員
6〜7名
教室長
大橋潤子(保育士・幼稚園教諭・コグトレ上級トレーナー)
出席扱い
出席扱いを希望した生徒の97%が在籍校で出席として認められています(最終判断は在籍校)
東京都の助成
「都内の小・中学生の方には東京都フリースクール等利用料助成金が活用できる可能性があります」と公式サイトに記載

出典:NIJINアカデミー世田谷下高井戸8D校(2026年9月確認)

付箋とメモ

杉並区の公的な支援と、2028年に増える選択肢

杉並区で使える公的なものを整理しておきます。区の情報公開が薄い領域があるので、都のポータルもあわせて見るのがコツです。

1. 校内別室と、さざんか/高井戸チャレンジクラス
区は校内別室について「自分のクラスに入りづらい児童・生徒が落ち着いた空間の中で自分に合ったペースで生活・学習できる居場所を設置しています」と説明しています。ただし設置校数・設置校名は公表されていません。『杉並区教育ビジョン2022推進計画』には「校内別室指導支援事業の検討」(令和6年度)→「実施」(令和7〜8年度)という工程が記載されています。まずは在籍校に、校内に別室があるかを聞いてみてください。

書類とペン

2. 令和10年4月、杉並区に学びの多様化学校ができます
これは、いま検索してもほとんど出てこない情報です。杉並区は公式サイトで次のように公表しています。

杉並区の学びの多様化学校(区公式の発表)
  • 設置形態:分教室型(高南中学校の分教室)
  • 設置場所:旧高円寺図書館(杉並区高円寺南2-36-25)
  • 開設時期:令和10年4月(令和8年度に実施設計、令和9年度に改修工事を実施)
  • 受入人数:全体で約50名を想定

現時点では文部科学省の設置者一覧に杉並区の記載はありません(都内では八王子市立高尾山学園、東京シューレ葛飾中学校、世田谷区立世田谷中学校「ねいろ」、大田区立御園中学校「みらい学園」など13校)。いま小学校高学年のお子さんなら、中学の途中で選択肢が増える可能性があるということです。ただし開設予定は変更されうるので、2026年9月時点の区の発表としてご覧ください。

出典:杉並区「不登校支援事業」/文部科学省「学びの多様化学校の設置者一覧」

3. 出席扱いの基準は、杉並区は公表していません
区の不登校支援事業ページ、さざんかの案内PDF、高井戸チャレンジクラスのページのいずれにも、民間施設を利用したときの出席扱いの基準・様式・手続きの記載はありませんでした。判断するのは在籍校の校長です。まず担任か管理職に相談してください。

参考までに、隣の練馬区は連携している14団体を実名で公表しています。ただしそれも「情報共有や意見交換」を目的とした連携会議であって、出席扱いの認定基準ではありません。「連携団体だから出席扱いになる」とは読まないでください。

大人と子どもがつないだ手
まずは、メタバース校舎をのぞいてみませんか

無料の体験説明会では、実際の授業の様子をご覧いただけます。お子さんの参加は必須ではありません。保護者の方だけで、話を聞くところから始めていただけます。

杉並区内に通える場所が見つからないときの選択肢

杉並区内のフリースクールは、この記事で見たとおり数が限られています。区外に目を向けると中野区・練馬区・武蔵野市・三鷹市に候補が広がりますが、毎日区をまたいで通うのは現実的でないことが多いはずです。「近所にちょうどいい場所がなかった」で検討が止まってしまうのが、いちばん起きやすいことだと思います。

NIJINアカデミーは、メタバース校舎(オンライン)を本体にして、リアル教室を週1日足すという構成をとっています。杉並区の隣、世田谷区下高井戸の世田谷下高井戸8D校は水・木・金に開校していて、京王線で通えます。教室が通いにくい場合でも、メタバース校舎だけで通うことができます。

そして杉並区在住であれば、東京都の助成(月額最大2万円・利用料が対象)の対象になりうる点も、費用を考えるうえで押さえておきたいところです。申請には審査があり、令和8年度の申請期間は令和8年5月27日〜令和9年2月12日です。

NIJINアカデミー世田谷下高井戸8D校のリアル教室
開校場所
東京都世田谷区下高井戸(杉並区に隣接)
開校曜日
水曜日・木曜日・金曜日
開校時間
10:00〜15:00
定員
6〜7名
対象
小学生・中学生
東京都の助成
都内の小・中学生は東京都フリースクール等利用料助成金の対象になりうると公式サイトに記載

出典:NIJINアカデミー世田谷下高井戸8D校(2026年9月確認)

オンラインという選択肢|NIJINアカデミーのメタバース通学

メタバース校舎は平日毎日開いています。月100コマ用意されている授業から、受けたいものを自分で選んで参加する形です。クラスは8〜10人の少人数で、異年齢で構成され、担任の先生がつきます。

最初は顔も声も出さなくてかまいません。チャットだけの参加から始める子がほとんどです。画面の向こうに人がいることに慣れてから、少しずつ関わり方を選んでいけます。全国から900名を超える子どもたちが通っているので、同じ学年・同じ興味の子が必ずどこかにいます。

費用はメタバース通学が月25,443円(税込・メタ利用料1,683円を含む)。年払いにするとメタバース授業料が月あたり19,800円になります。東京都の助成の対象になる場合、対象は利用料であり入会金は含まれない点にご注意ください。

NIJINアカデミーのメタバース校舎で行われているオンライン授業の画面
メタバース校舎の特徴
  • 平日毎日開校。月100コマの授業から、受けたいものを選んで参加できます
  • 少人数8〜10人のクラス。異年齢で構成され、担任の先生がつきます
  • 顔も声も出さずに参加できます。チャットだけでの参加からで大丈夫です
  • 出席扱いを希望した生徒の97%が、在籍校で出席として認められています(最終判断は在籍校)
  • 教育費 月額23,760円(年払いの場合 月あたり19,800円)+施設利用料1,683円

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年中でいじめと体調不良を経験し、小1で自ら新しい学びの道を決めた子のお話です。

出席扱いを相談するときの進め方

窓から差し込む朝の光

フリースクールに通えば自動的に出席になる制度ではありません。文部科学省の通知は、校長が設置者である教育委員会と十分に連携をとって判断するものと定めています。判断するのは在籍校です。

  1. 施設を決める前に、担任の先生に相談する「学校の外で学ぶことを考えています。出席扱いについて相談させてください」と伝えます。施設が決まっていない段階でかまいません。事後報告より、検討中に話しておくほうが進みます。
  2. 市町村の教育委員会 学校教育課に問い合わせる校長は教育委員会と連携して判断するため、市町村教委が実質的な窓口です。市役所の代表番号から「教育委員会 学校教育課」につないでもらえます。
  3. 公的な教育支援センターを先に確認する通知は、まず教育委員会等が設置する公的機関を基本としています。無料または低額で、出席扱いにも対応していることが多いため、話が整理されます。
  4. 民間・オンラインを検討するここで施設側に「出席扱いの実績はありますか」「学校へ渡す記録は出してもらえますか」「頻度はどのくらいですか」を必ず確認します。
  5. 記録を学校に提出し、判断を待つ判断には時間がかかることがあります。学期の途中でも、早めに動くほうが安全です。

参考:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日

見学のときに聞いておきたい6つのこと
  • 1日の流れは決まっていますか、自由ですか——構造化された時間割が合う子と、自由なほうが合う子で真逆になります
  • 今、何人くらい通っていますか。学年の内訳は——同年代がいるかどうかで、通い続けられるかが変わります
  • 出席扱いの実績は何件くらいありますか——「対応可能」と「実績あり」は違います
  • 学校に渡す記録は、どんな粒度で、どのくらいの頻度ですか——ここが曖昧だと学校が判断できません
  • 途中で行けなくなったとき、費用はどうなりますか——日額制か月額制かで負担がまったく違います
  • 送迎はありますか。ない場合、最寄りの公共交通は——通い続けられるかを決める、いちばん大きな要因です

よくある質問

杉並区に、フリースクールの利用料を補助する制度はありますか?
区独自の制度は、杉並区公式サイト・東京都のポータルのいずれにも記載を確認できませんでした(2026年9月時点)。使えるのは東京都の「フリースクール等利用者等支援事業(助成金)」で、都内在住の不登校の小・中学生の保護者を対象に、利用料を月額最大2万円まで助成します。申請には審査があり、令和8年度の申請期間は令和8年5月27日〜令和9年2月12日です。
助成金は入会金にも使えますか?
使えません。東京都の助成の対象経費は「フリースクール等の利用料」で、入会金・施設維持費・教材費などは対象外と明記されています。入会金が10万円を超える施設もあるため、初年度は入会金+年会費+月額の合計で見積もってください。
「調査研究に協力すれば助成が受けられる」と聞きましたが本当ですか?
それは令和5年度の初期の枠組みで、現在は要件になっていません。令和6年度以降は助成金として制度化されており、調査研究への協力を要件とする記載は都の公式資料にありません。申請して審査を受ける、という手続きです。
杉並区内にフリースクールが少ないのですが、区外でもいいのでしょうか?
制度上、通う場所が区内である必要はありません。この記事でも中野区・練馬区・武蔵野市・三鷹市の施設を扱っています。ただし武蔵野市のむさしのクレスコーレのように、市民向けの事業である可能性がある施設もあるため、問い合わせのときに「区外から利用できますか」と最初に確認してください。
小学生でも通えるところはありますか?
あります。フリースペース コスモ(小1〜中3)、そらいろのいえ(小中学生)、ito-いと-(主に小中学生)、のびーくフリースクール(小中学生・高校生)、NIJINアカデミー世田谷下高井戸8D校(小学生・中学生)などです。Mスクールは現在、小学生の新規受け入れを停止中と公式サイトに記載があるのでご注意ください。
見学はどう申し込めばいいですか?
さざんかステップアップ教室は「保護者から教育相談室にお問い合わせ下さい」とされています(済美教育センター教育相談室 03-6379-5491)。高井戸チャレンジクラスは在籍校の校長に入級希望を伝えるところから始まります。民間施設は各施設に直接連絡します。

まとめ

杉並区で学校以外の通い先を探すときに、この記事で押さえておきたいことは3つです。

  1. 東京都の助成は「利用料」だけが対象です月額最大2万円、四半期ごとの支給、申請と審査が必要。入会金・施設維持費・教材費は対象外です。入会金110,000円の施設もあるので、月謝だけを見て決めず、初年度の総額で比べてください。名前の似た「支援事業」は事業者向けなので間違えないように。
  2. 杉並区は出席扱いの基準を公表していません判断するのは在籍校の校長です。この記事の10か所のうち、出席扱いに公式に言及しているのは、のびーく(出席証明書を発行)とMスクール(場合あり)の2か所だけでした。「対応可能」と「実績がある」は違います。見学のときに必ず聞いてください。
  3. 令和10年4月、杉並区に学びの多様化学校ができる予定です高南中学校の分教室型で、旧高円寺図書館に約50名規模。いま小学校高学年のお子さんなら、中学の途中で選択肢が増える可能性があります。

どこを選ぶにしても、決める前にひとつだけ先にやっておいてほしいことがあります。担任の先生に「学校の外で学ぶことを考えています」と伝えておくことです。施設が決まっていない段階でかまいません。出席扱いを判断するのは在籍校なので、事後報告より、検討している段階で話しておいたほうが話が進みます。

晴れた日の住宅街
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