- 発作が起きた瞬間にすべき対応
- 予期不安・日常生活での対応の工夫
- 学校・きょうだい・保護者自身への対応
発作が起きた瞬間の対応(基本の4ステップ)
パニック発作は、動悸・息苦しさ・めまい・強い恐怖感などを伴い、本人の意思とは関係なく突然起こります。発作そのものは数分〜数十分でおさまることが多いものの、その間の対応の仕方によって、本人の安心感や、次の発作への不安の大きさが変わってきます。ここでは、発作が起きたその瞬間にできる対応を、順を追って解説します。
ステップ1:まず自分自身が落ち着く
子どもが苦しんでいる姿を見ると、保護者自身も動揺してしまうのは自然なことです。しかし、保護者が慌てた様子を見せると、本人の不安がさらに強まってしまうことがあります。深呼吸を一つしてから、意識的にゆっくりとした声で話しかけることを心がけてください。「大丈夫、私がついているから」という落ち着いたトーンそのものが、本人にとって重要な安心材料になります。
ステップ2:安全な場所であることを伝える
発作の最中、本人は強い恐怖に包まれています。「ここは安全だよ」「今、あなたは家にいるよ」「これは以前も経験した発作で、必ずおさまるものだよ」と、事実を淡々と、しかし温かく伝えてください。抽象的な励ましよりも、具体的で事実に基づいた言葉のほうが、混乱している本人には届きやすいとされています。
ステップ3:呼吸を整えるサポートをする
過呼吸気味になっている場合、呼吸のペースを整えることが症状の緩和につながります。「私と一緒に、4秒吸って、4秒止めて、8秒かけて吐いてみよう」など、具体的な数を数えながら一緒に呼吸することで、本人が呼吸に意識を向けやすくなります。無理に指示するのではなく、あくまで「一緒にやってみよう」という誘いの形で伝えることがポイントです。
呼吸法がうまくいかない場合は、手のひらに冷たいペットボトルを持たせる、氷を握らせるなど、身体感覚に意識を向けさせる方法を試すのも一つの手です。「今、ここ」の感覚に意識を戻すことで、発作の波が過ぎやすくなることがあります。
ステップ4:発作中に原因を問い詰めない
「何がきっかけだったの」「何か嫌なことがあったの」と発作中に詳しく聞き出そうとすることは避けてください。発作の最中は思考力そのものが低下しているため、質問に答えようとすること自体が新たな負荷になり、症状を長引かせてしまうことがあります。原因を知りたい気持ちはいったん脇に置き、まずは発作がおさまることを最優先にしてください。
深呼吸してから声をかける
事実に基づいた言葉で
数を数えながら一緒に
おさまることを最優先
発作の「前兆」に気づいたときの対応
発作が完全に始まる前に、本人が「なんだか変な感じがする」「胸がドキドキし始めた」といった前兆を訴えることがあります。この段階での対応が、発作を軽く済ませられるかどうかの分かれ目になることも少なくありません。
- まずは「教えてくれてありがとう」と、伝えてくれたこと自体を認める
- その場からいったん離れられる場合は、静かな場所に移動する
- 本人があらかじめ決めていた対処法(呼吸法・お守りアイテムなど)を使うよう促す
- 「無理に我慢しなくていい」というメッセージを繰り返し伝える
前兆に気づいたときにすぐ対応できるよう、日頃から本人と「サインが出たらどうするか」を話し合っておくことが、いざというときの落ち着いた対応につながります。

予期不安への対応(外出・登校前)
パニック障害では、発作そのものよりも「また起きるかもしれない」という予期不安が、外出や登校を難しくしてしまうことがあります。この予期不安への対応は、発作への直接対応とは異なるアプローチが必要です。
「逃げ場」を確保しておく
「もし発作が起きても、すぐに保健室に行っていい」「途中で帰ってきてもいい」など、いつでも安全な場所に戻れるという確約があるだけで、予期不安が和らぐことがあります。「行ったら最後まで頑張らなければいけない」というプレッシャーを取り除くことが、結果的に外出のハードルを下げることにつながります。
小さな成功体験を積み重ねる
いきなり長時間の外出や登校を目指すのではなく、「玄関まで出る」「5分だけ近所を歩く」など、本人が無理なくクリアできる小さな目標から始め、少しずつ範囲や時間を広げていく対応が効果的とされています。焦って大きな目標を設定すると、失敗体験が予期不安を強めてしまうことがあるため注意してください。
「お守り」となるアイテムを持たせる
お気に入りのハンカチ、家族の写真、常備薬など、本人が安心できるアイテムを携帯させることも、予期不安への対応として有効です。アイテムそのものに効果があるというより、「何かあってもこれがあれば大丈夫」という安心感が不安を和らげます。
いつでも戻れる安心感
無理のない範囲で挑戦
安心材料を携帯する
学校生活の中での対応(学校との連携)
学校生活の中でパニック発作への対応を考えるとき、家庭だけで抱え込まず、学校側とあらかじめ対応方法を共有しておくことが重要です。
- 発作の前兆が見られたときの対応(保健室への移動を認めてもらう等)
- 発作中に本人が安心できる声かけの内容
- 早退・遅刻を柔軟に認めてもらえるかどうかの確認
- 担任だけでなく、養護教諭やスクールカウンセラーとも情報共有しておくこと
「特別扱いしてほしい」という要望ではなく、「発作が起きたときに本人がどう動けば安全か」という具体的なルールを事前に決めておくという伝え方をすると、学校側も対応しやすくなります。合理的配慮として、テスト時間の延長や別室受験が認められる場合もあるため、必要に応じて相談してみてください。
進級・クラス替えのタイミングでの対応
進級やクラス替えで担任が変わると、それまで共有していた対応方法が引き継がれず、振り出しに戻ってしまうことがあります。新年度が始まる前に、これまでの対応方法をまとめたメモを新しい担任に渡しておく、可能であれば直接面談の機会を設けてもらうなど、情報が途切れないようにする対応を意識してください。
行事・宿泊学習など特別な場面での対応
運動会や宿泊学習など、普段と異なる環境やプレッシャーが加わる行事は、発作が起こりやすいタイミングでもあります。事前に「どの場面で不安が強まりそうか」を本人と話し合い、休憩できるタイミングや、途中で保護者に連絡できる手段を確保しておくといった対応が、安心材料になります。
NIJINアカデミーでは、カメラ・音声オフでの参加が可能で、発作への不安から対面や外出が難しい日でも、無理のない形で学びとのつながりを保てます。1:1の専任サポート担任が、本人の状態に合わせたペースを尊重しながら継続的に伴走します。
日常生活の中でできる対応(生活習慣)
発作そのものへの対応だけでなく、発作が起こりにくい心身の状態を日常的に整えておくことも、重要な対応の一つです。
睡眠リズムを整える
睡眠不足は不安や緊張を高めやすく、発作の引き金になることがあります。就寝・起床時間をできるだけ一定に保つことが、心身の安定につながります。
カフェインの摂取量に気を配る
カフェインは動悸や不安感を強める作用があるとされ、コーヒーやエナジードリンク、一部の炭酸飲料などの摂取量を見直すことも、対応の一つとして検討できます。
リラクゼーションの習慣を取り入れる
軽いストレッチ、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる、好きな音楽を聴くなど、本人がリラックスできる習慣を日常に取り入れることで、緊張が積み重なりにくくなります。

年齢・発達段階による対応の違い
パニック障害への対応は、本人の年齢や発達段階によっても工夫の仕方が変わってきます。
低学年(小学校低学年)の場合
言葉で症状をうまく説明できないことが多いため、保護者が行動の変化(顔色、呼吸の様子、落ち着きのなさなど)から発作の兆候を読み取る必要があります。対応も「絵カード」や「決まったフレーズ」など、シンプルでわかりやすい方法が効果的です。
高学年〜中学生の場合
自分の症状を客観的に理解し始める時期でもあるため、「発作が起きたときにどうしてほしいか」を本人と一緒に話し合い、対応のルールを一緒に作っていくことが有効です。本人が対応の主体になれるよう、選択肢を示しながら一緒に決めていく関わり方が、自己効力感を育むことにもつながります。
オルタナティブスクールという選択肢学校に合わないからこそ、輝く個性がある。
NIJINアカデミーは、日本初、公教育を持ち運び可能にした
オルタナティブスクール(小中高一貫校)です。
- 累計入学 1000名超
- 出席認定率 97%(希望者)
- 全国52か所のリアル教室
※出席扱いの最終判断は在籍校です。数字はNIJINアカデミー公式サイトの掲載値。
友だち追加は無料・相談だけでもOKです|デジタルパンフレットを見る
きょうだいへの対応
発作を目撃したきょうだいが驚いたり、不安になったりすることもあります。「お兄ちゃん(お姉ちゃん・弟・妹)は、体がびっくりして苦しくなることがあるんだよ。少し休めば大丈夫になるからね」など、年齢に応じたわかりやすい言葉で説明しておくことで、きょうだい自身の不安を軽減し、家庭内で症状についてオープンに話せる雰囲気を作ることができます。きょうだいが過度に気を使いすぎないよう、普段通りに接してよいことも伝えておくとよいでしょう。
→ 「つらいね、そばにいるよ」
→ 小さな挑戦を一緒に選ぶ
→ まず休ませることを優先
朝、登校前にパニックや強い不安で動けなくなるとき|「私の育て方のせい?」と自分を責めないで
制服に着替えようとした瞬間に「心臓がドキドキする」「息ができない」「怖くて震えが止まらない」といった症状が出て、玄関から先に進めなくなる子がいます。わがままや「行きたくない口実」ではなく、学校でのストレスが積み重なり、登校しようとするだけで体が危険を知らせる反応を起こしている状態です。本人は頭では「行かなきゃ」と強く思っていることが多いのです。
そんな姿を見て「私の育て方が甘かったのでは」「あのとき無理に行かせたのが悪かったのでは」と自分を責める保護者は少なくありません。けれども、パニックや強い不安は育て方の失敗で起こるものではありません。学校の環境と子どもの特性が合わなかったこと、まじめで頑張り屋な子が無理を重ねてきたこと、思春期の心身の変化など、いくつもの要因が重なって起こります。家でパニックや不安を出せているのは、家がその子にとって安全な場所だからでもあります。
| 場面 | 避けたい対応 | 安心につながる対応 |
|---|---|---|
| 症状が出ている最中 | 「大丈夫だから!」「落ち着きなさい!」と焦って声を荒げる | 低く落ち着いた声で「苦しいね、ここにいるよ」と伝え、吐く息を長めに一緒に深呼吸する |
| 玄関で動けない | 「気合でなんとかなる」と無理に連れ出す | その場で行く・行かないを決めさせず、波が過ぎるのを待つ |
| 発作がおさまったあと | 「明日は行けるよね」とすぐに次の登校の話をする | 「今日はもう休もう」と、学校のプレッシャーからいったん解放する |
| 翌朝以降 | 毎朝同じ時間に登校を促し続ける | 学校と相談し、遅刻・保健室登校・自宅での学びなど負担の小さい形を選べるようにする |
| 保護者自身 | 「私のせいだ」と一人で抱え込む | スクールカウンセラーや医療機関に、保護者の不安も含めて相談する |
予期不安への対応(この記事の前半)とあわせて、「朝に動けなくなる日がある」ことを前提にした一日の過ごし方を、家族と学校で共有しておくと、本人も保護者も少し楽になります。
やってしまいがちなNG対応
- 「気のせいだよ」「そんなに心配しなくていい」と軽く扱う――本人にとっては現実の強い苦痛であり、否定されたと感じてしまいます。
- 発作を過度に恐れて、あらゆる外出を避けさせる――結果的に予期不安を強め、行動範囲がどんどん狭まってしまうことがあります。
- 「また起きるかもしれないから」と先回りしすぎる――本人の「大丈夫だった」という成功体験を積む機会を奪ってしまいます。
- 発作の直後に「なぜ起きたと思う?」と分析を迫る――疲れている本人にさらに負荷をかけることになります。
対応のケーススタディ:ある家庭の1ヶ月
実際にどのような対応の積み重ねが変化につながるのか、一つの例で見てみましょう(複数の事例を組み合わせた一般的なケースです)。
- 発作が起きたときの声かけの言葉を、両親で事前に揃えておいた
- 「原因を聞かない」というルールを家族全員で共有した
- 「保健室に行っていい」というルールを学校と共有し、本人に伝えた
- まずは玄関先まで、次に近所を5分だけ歩くところから再開した
- 「発作が起きなかった」という日を、本人と一緒に振り返るようにした
- 完全に元通りを目指すのではなく、「今日できたこと」に目を向けるようにした
このように、対応は一度で完成するものではなく、小さな調整を積み重ねていくプロセスです。うまくいかない日があっても、それ自体を失敗と捉えず、対応の見直しの機会として捉えることが、長期的には支えになります。
対応を家族で分担する
友人・専門機関を頼る
落ち着いた対応を保つために
パートナーや家族と対応方針を統一する
保護者が複数いる場合、対応の仕方に違いがあると、本人が混乱してしまうことがあります。「発作が起きたときはこう対応する」「原因を問い詰めない」といった基本方針を、事前に家族間で共有しておくことが、一貫したサポートにつながります。片方の保護者だけが対応を抱え込まないよう、役割分担についても話し合っておくとよいでしょう。祖父母など、日常的に関わる大人がいる場合は、その方々にも対応方針を共有しておくことをおすすめします。
対応方針を共有する際は、口頭だけでなく、簡単なメモや家族用のノートに書き出しておくと、後から見返せて安心です。
保護者自身へのセルフケアという対応
子どもの発作に繰り返し対応することは、保護者にとっても大きな心理的負担になります。保護者自身が疲弊してしまうと、落ち着いた対応を続けることが難しくなるため、自分自身のケアも、子どもへの対応の一部として意識しておくことが大切です。一人で抱え込まず、パートナーや家族と対応を分担する、信頼できる友人や専門機関に話を聞いてもらうなど、無理のない範囲でサポートを受けてください。
一人で抱え込まない
友人・専門機関を頼る
落ち着いた対応を保つために
対応がうまくいっているかを見極めるサイン
日々の対応を続けていても、「これで合っているのだろうか」と不安になることは自然なことです。発作の頻度そのものが減らなくても、発作からの回復にかかる時間が短くなっている、本人が自分から対処法を試すようになっているなど、小さな変化に目を向けることで、対応の効果を実感しやすくなります。
- 発作の後、以前より早く落ち着けるようになった
- 「大丈夫、次の駅で降りればいい」など、本人が自分で対処法を口にするようになった
- 発作への恐怖から避けていた場所に、少しずつ挑戦できるようになった
- 保護者に発作の予兆を自分から伝えられるようになった
逆に、対応を続けても変化が見られない、あるいは悪化していると感じる場合は、対応方法そのものを見直す、または専門家に相談するタイミングかもしれません。
NIJINアカデミーという選択肢
NIJINアカデミーは、小学1年生から中学3年生を対象としたオンラインのオルタナティブスクールです。通学のプレッシャーがなく、発作への不安を抱えながらでも、自分のペースで学びを続けられる環境があります。在籍校と併用しながら通う生徒も多くいます。
まずは無料の体験説明会で、雰囲気を確かめてみませんか。
NIJINアカデミーの雰囲気が伝わる動画
子どもたちの声
教室のざわつきや、注意されている声が聞こえてくることにつらさを感じていたペンギンカビィさんは、当時をこう振り返ります。「1人で遊びたいけど、遊びに誘われて、ちょっと断れなくて、で結局1人で遊べなかった」。今は全校ホームルームの司会を任されるまでになり、「司会マスター」と呼ばれています。(ペンギンカビィさんのインタビュー記事はこちら)
成長とともに変化していく対応
子どもの成長段階によって、必要な対応の内容も変化していきます。幼い頃は保護者が主体となって対応していたことも、成長とともに本人が自分で判断し、対処できる場面が増えていきます。「いつまでも同じ対応でいい」と思わず、定期的に本人の状態や希望を確認しながら、対応の内容を見直していくことが大切です。
本人の自己理解を深めるサポート
年齢や理解度に応じて、本人自身がパニック障害についての知識を持つことも、長期的な対応の一つです。「なぜ発作が起きるのか」「どうすれば落ち着けるのか」を本人が理解していると、発作が起きたときの混乱が少なくなり、自分なりの対処法を選べるようになっていきます。年齢の低い子どもには絵本やイラストを使った説明、思春期の子どもには一緒に信頼できる情報源を確認するなど、本人に合った形で情報を伝えてください。
行動の変化から気づく
本人の言葉で伝える練習
選択肢を示しながら見守る
友人・周囲の子どもへの対応
クラスメイトの前で発作が起きた場合、本人が「恥ずかしい」「もう学校に行きたくない」と感じてしまうことがあります。周囲の子どもたちにどう説明するかは、本人の意向を必ず確認した上で決めてください。本人が望まない形で症状を説明することは、かえって傷つきの原因になることがあります。「体調を崩しただけ」という簡単な説明にとどめてほしいのか、もう少し詳しく伝えてほしいのか、本人と相談しながら学校側と共有する情報の範囲を決めることが大切です。
また、心配してくれる友人がいる場合は、「大丈夫だよと声をかけてくれるだけで十分」など、周囲がどう接すればよいかについても、本人の希望を聞いておくとよいでしょう。過度に特別扱いされることに抵抗を感じる子どもも多いため、さりげないサポートを心がけてもらうことが望ましい場合もあります。
誰に、どこまで伝えるか
簡単な説明か、詳しくか
さりげないサポートを依頼
特に注意したい場面での対応
乗り物の中で発作が起きた場合
電車やバスなど、すぐに降りられない乗り物の中は、発作が起きたときに強い恐怖を感じやすい場面です。次の駅や停留所で降りられることを伝える、座れる場所を確保するなど、「逃げ場がある」という感覚を持たせることが、落ち着きを取り戻す助けになります。事前に、発作が起きやすい移動手段や時間帯を把握しておき、可能であれば混雑を避けた移動を計画することも一つの対応です。
人混みの中で発作が起きた場合
イベント会場や商業施設など、人が多く周囲の視線が気になりやすい場所では、静かな場所へすぐに移動できるルートをあらかじめ確認しておくことが助けになります。「みんなが見ている」という感覚自体が症状を悪化させることがあるため、人目を気にせず移動できる声かけ(「あちらで少し休もうか」など)を用意しておくとよいでしょう。
学校行事(修学旅行・宿泊学習)での対応
普段と異なる環境で長時間過ごす行事は、発作のリスクが高まりやすい場面です。引率の教員に事前に対応方法を共有しておく、緊急時の連絡手段を確認しておく、本人が安心できるアイテムを持参できるようにするといった準備が、安心材料になります。
座れる場所の確保
移動の声かけを用意
連絡手段の確認
デジタルツールの活用
近年は、呼吸法をガイドするアプリや、不安のレベルを記録できるアプリなど、セルフケアを助けるデジタルツールも増えています。本人が興味を持てる形であれば、こうしたツールを対応の一部として取り入れるのも一つの方法です。ただし、ツールに頼りすぎず、あくまで人との関わりの中でのサポートを基本としてください。
薬を携帯している場合の対応
医師から頓服薬を処方されている場合、本人が自分で薬を管理し、必要なときに服用できるよう、あらかじめ手順を確認しておくことが大切です。学校に薬を預ける場合は、保管方法や服用時の連絡体制について、養護教諭と相談しておいてください。薬を持っているという事実自体が、本人にとって「いざというときの備えがある」という安心材料になることもあります。
専門家への相談が必要なサイン
家庭での対応を続けても発作の頻度が減らない、日常生活への支障が大きい、本人が強い苦痛を訴え続けている場合は、児童精神科や心療内科への相談を検討してください。認知行動療法など、専門的な治療によって症状の改善が期待できるとされています。家庭での対応はあくまで日常のサポートであり、専門的な治療の代わりにはならない点にも留意してください。
落ち着くまでの時間短縮
本人の主体性
行動範囲の広がり
地域・学校の支援制度も活用する
発作への不安から登校が難しくなっている場合、出席の扱いや学習支援について、学校や教育委員会に相談できる制度があります。オンラインでの学習状況の共有により、出席として認められるケースもあるため(最終判断は学校によります)、通学だけにこだわらず、利用できる制度がないか確認してみてください。また、自治体によっては、不登校児童生徒への訪問支援や、教育支援センターでの個別対応を行っている場合もあります。
よくある質問
まとめ
パニック障害の子どもへの対応で大切なのは、発作が起きた瞬間の落ち着いた対応、予期不安を和らげる日々の工夫、そして学校・きょうだい・保護者自身を含めた周囲全体での支え合いです。完璧な対応を目指す必要はありません。一つひとつの場面で「今できる対応」を積み重ねていくことが、本人と家族にとって無理のない歩みにつながります。
このテーマはデリケートな内容を含みます。お子さまの心身の状態について心配なことがある場合は、一人で抱え込まず、児童精神科や心療内科など専門機関にご相談ください。
参考文献:厚生労働省・発達障害情報・支援センター等の公的情報を参考に作成


