不登校と引きこもりの違い|定義・期間・相談先を比較表で解説

不登校と引きこもりの違い|定義・期間・相談先を比較表で解説
「うちの子は不登校なのか、それとも引きこもりなのか」――家から出たがらない我が子を見て、そんな違いが気になったことはないでしょうか。「不登校」と「引きこもり」は似ているようで、定義も対象年齢も異なる別々の概念です。この記事では、それぞれの違いと、混同しやすいポイントを整理します。
この記事でわかること
  • 「不登校」と「引きこもり」の定義の違い
  • 両者が混同されやすい理由
  • それぞれの状態に応じた向き合い方の考え方

「不登校」の定義

文部科学省は「不登校」を、「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、児童生徒が登校しないあるいはできない状況(病気や経済的理由による場合を除く)で、年間30日以上欠席した者」と定義しています。つまり不登校は、あくまで「学校に登校していない状態」を指す言葉であり、学齢期の児童生徒を対象とした概念です。

「引きこもり」の定義

一方、厚生労働省は「ひきこもり」を、「様々な要因の結果として社会的参加を回避し、原則的には6ヶ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態」と定義しています。学校に限らず、就労や交友関係も含めた「社会参加全般」からの回避を指す言葉であり、対象年齢も学齢期に限定されません。

項目不登校引きこもり
対象学齢期の児童生徒年齢を問わない
指す状態学校に登校していないこと社会参加全般からの回避
期間の目安年間30日以上の欠席概ね6ヶ月以上
所管省庁の定義文部科学省厚生労働省
図解:不登校と引きこもりの関係
1不登校

学校に登校していない状態(学齢期対象)

→
2一部が重なる

学校だけでなく家庭外全般との関わりも減る場合

→
3引きこもり

社会参加全般からの回避(年齢を問わない)

スマートフォンを見つめる子ども

なぜ混同されやすいのか

不登校の状態が長引き、学校以外の人との関わりも減っていくと、結果として「引きこもり」の定義に当てはまる状態に移行することがあります。このため、不登校と引きこもりは連続した状態として語られることが多く、明確な境界線がないまま混同されがちです。

ただし、不登校=引きこもりではありません。不登校の子どもの多くは、友人とオンラインでやり取りをしたり、フリースクールや習い事など学校以外の場には出かけたりと、社会との接点を保っているケースも多くあります。「学校に行っていない=家に引きこもっている」と決めつけず、本人が今どんな形で社会と関わっているかを見ることが大切です。

状態に応じた向き合い方

学校以外の場との接点がある場合

フリースクールやオンラインスクール、習い事などを通じて社会との接点を保てている場合は、無理に登校を促すことよりも、今の接点を大切にしながら本人のペースを尊重することが優先されます。

家庭外との関わりが少なくなってきた場合

学校だけでなく、友人関係や外出そのものが減ってきていると感じる場合は、早めに専門機関に相談することをおすすめします。ひきこもり地域支援センターや、児童精神科、スクールカウンセラーなど、相談先は複数あります。

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不登校と引きこもりの違いを見分けるチェックリストと、状態別の関わり方

定義の上では、不登校は「学校に登校していない状態」、引きこもりは「社会参加全般を避け、原則6か月以上ほぼ家庭にとどまっている状態」です。つまり見分けるポイントは、学校以外の人や場所とのつながりが残っているかどうかです。今のお子さんの様子を、次のチェックリストで確認してみてください。

社会とのつながりが減っていないかのチェックリスト

不登校から引きこもりに近づいていないかのチェックリスト
最近の様子当てはまるか
家族との会話や、一緒に食事をする機会が減ってきた
自分の部屋からほとんど出てこない日が続いている
友達とのやり取り(オンラインを含む)が途絶えた
コンビニや散歩など、短い外出もしなくなった
好きだったことや趣味にも関心を示さなくなった
昼夜逆転が長く続いている
こうした状態が、半年近く続いている

当てはまる項目が多く、しかも期間が長くなっているほど、学校の問題だけでなく「社会とのつながり」の支えが必要になっているサインです。ひとつでも気になる場合は、ご家族だけで抱えずに相談先を頼ってください。

状態別|家族ができることと相談先

状態別の関わり方と相談先
今の状態家族ができること主な相談先
学校には行かないが、友達・習い事・オンラインなど外とのつながりがある今のつながりを大切にし、登校を急かさないスクールカウンセラー、教育支援センター、フリースクール
外出はするが、人と関わる機会が減ってきた家の中での会話を保ち、本人が安心して出かけられる場所を一緒に探すスクールカウンセラー、教育支援センター、オンラインスクール
家からほとんど出ず、家族以外との関わりがない無理に連れ出さず、家族が先に相談機関につながるひきこもり地域支援センター、精神保健福祉センター、児童精神科

相談窓口の違い

不登校・引きこもりの主な相談窓口
窓口相談できること利用できる人
スクールカウンセラー学校生活の悩み、登校についての相談在籍している学校の児童生徒と保護者
教育支援センター(適応指導教室)学校以外の学びの場、学校復帰や居場所の相談主に自治体の小中学生と保護者
ひきこもり地域支援センターひきこもりの状態についての相談、支援機関の紹介年齢を問わず本人・家族(都道府県・政令指定都市に設置)
精神保健福祉センターこころの健康についての相談本人・家族(都道府県・政令指定都市に設置)
児童精神科・小児科心身の不調や、背景にある特性についての医療的な相談子どもと保護者(受診・予約が必要)

NIJINアカデミーという選択肢

NIJINアカデミーは、小学1年生から中学3年生を対象としたオンラインのオルタナティブスクールです。8〜10人程度の少人数制クラスで、対話的な授業やホームルームを通じて、無理のないペースで人との関わりを取り戻していける環境を用意しています。声を出す・顔を出すことが難しい段階でも参加できる仕組みがあるため、社会との接点が少なくなってきたと感じる家庭にとっても、選択肢の一つになります。

公園で楽しそうに遊ぶ子どもたち
無理のないペースで、人とつながる

まずは無料の体験説明会で、雰囲気を確かめてみませんか。

NIJINアカデミーでの学びの様子(公式YouTubeチャンネルより)

子どもたちの声

よくある声(一例)

「最初はカメラもオフで、チャットだけの参加だったけど、少しずつ声を出せるようになった」「家族以外の人と話すのが久しぶりだったけど、思ったより自然に話せた」という声が聞かれます。

タツロー校長からのメッセージ

「先生あたし、学校合わないんですよね…」――星野達郎(タツロー)校長が現場で出会った、ある児童の言葉です。学校という環境に合わなかったとしても、社会とのつながりを失う必要はない。そのための選択肢を作りたいという思いが、NIJINアカデミー設立の原点にあります。

保護者ができること

子どもが家から出たがらない状態が続くと、保護者自身も不安や焦りを感じやすくなります。まずは「学校に行かない=引きこもり」と決めつけず、今の子どもがどんな形で誰かとつながっているかを丁寧に見てみてください。そのうえで、社会との接点が本当に少なくなってきていると感じる場合は、一人で抱え込まず専門機関に相談することが大切です。

図解:相談までのステップ
1今の接点を確認

友人・オンライン・習い事など、つながりの有無を見る

→
2変化を観察

接点が減ってきていないか、期間をおいて確認する

→
3窓口に相談

ひきこもり地域支援センター等、専門機関へ

親子で穏やかに歩く様子

相談できる窓口

各都道府県・政令指定都市には「ひきこもり地域支援センター」が設置されており、本人・家族どちらからの相談も受け付けています。学校に関する相談であればスクールカウンセラーや教育支援センター、より専門的な支援が必要な場合は児童精神科への相談も選択肢になります。

よくある質問

不登校が続くと必ず引きこもりになりますか?
必ずしもそうではありません。フリースクールやオンラインスクールなど、学校以外の場との接点を保てていれば、引きこもりの定義には当てはまりません。
引きこもりは何歳から対象になりますか?
厚生労働省の定義では年齢を限定していません。学齢期に限らず、幅広い年代を対象とした概念です。
オンラインでのやり取りは「社会参加」に含まれますか?
オンラインでの友人とのやり取りやオンラインスクールへの参加なども、社会との接点の一つと考えられます。完全に孤立している状態とは区別して考えることが大切です。
ゲームばかりしているのも引きこもりの兆候ですか?
ゲーム自体が問題というより、それ以外の社会との接点が失われていないかを見ることが重要です。心配な場合は専門家に相談してください。
相談するタイミングの目安はありますか?
家庭外との関わりが目に見えて減ってきた、外出自体を避けるようになったと感じたら、早めに相談することをおすすめします。
本人を無理に外に連れ出すべきですか?
無理に連れ出すことは逆効果になる場合があります。まずは本人のペースを尊重しながら、少しずつ接点を作っていくことが大切です。
きょうだいへの影響も心配です。
きょうだいにも状況を年齢に応じて説明し、無理に我慢させないよう配慮することが大切です。家族全体で抱え込みすぎないようにしましょう。
保護者自身が疲れてしまいました。
保護者自身のケアも大切です。ひきこもり地域支援センターなどは家族からの相談も受け付けているので、一人で抱え込まず頼ってください。
学校には行けないが友達とは会える状態です。これは不登校ですか?
学校を長期欠席していれば不登校に該当します。友人との交流があること自体は、社会とのつながりを保てている良い面と捉えられます。
少人数制のオンラインスクールは効果がありますか?
人と関わることへの負担が少ない環境で、無理のないペースで人との関わりを取り戻すきっかけになる場合があります。本人に合うか、まずは体験を通じて確認することをおすすめします。

まとめ

「不登校」は学齢期の児童生徒が学校に登校していない状態を指す言葉であり、「引きこもり」は年齢を問わず社会参加全般からの回避を指す言葉です。両者は重なる部分もありますが、同じものではありません。不登校の子どもが学校以外の場との接点を保てているかどうかを見極めながら、状態に応じた向き合い方を考えていくことが大切です。

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参考文献:文部科学省「不登校の現状」、厚生労働省「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」