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不登校の中学生に親はどう関わる?娘の「好き」を否定せず、フリースクールで笑顔を取り戻した体験談

不登校の中学生に親はどう関わる?娘の「好き」を否定せず、フリースクールで笑顔を取り戻した体験談
今回は、中学1年生(※2026年8月時点)のたっぴーさんのお母さまにお話を伺いました。
学校が大好きだったお子さんが学校に行けなくなり、そこからどのように日々が変わっていったのか。
保護者としての葛藤や気づきについて、率直に語っていただきました。
この記事のポイント
  • 学校が大好きだった子が不登校になるまでの過程
  • 「将来」への不安より、「今の時間」を守る決断
  • 学校に行けなくても、子どもの「好き」なことを否定しない大切さ
  • オンラインスクールという、新しい学びの場との出会い
  • 「不登校」という言葉への違和感と、親子の時間に生まれた変化

学校が大好きだった子に起きた変化

「まさか、この子が学校に行けなくなるなんて思っていませんでした」

そう振り返る、たっぴーさんのお母さま。
それまでのたっぴーさんは、友達も多く、学校の出来事を毎日楽しそうに話してくれる子でした。

転機となったのは、4年生のときに入った吹奏楽部でした。
楽器が好きで始めた部活でしたが、先輩や部長から厳しい言葉をかけられる日々が続きます。

毎日のように「下手だ」と言われ続け、やがて心が耐えきれなくなり退部することに。
退部後、顧問の先生や周囲の児童からの風当たりが強くなり、学校で過ごす時間そのものが苦しいものへと変わっていきました。

音楽の授業がある日は朝からお腹が痛くなる。
やがて腹痛は慢性的になり、体調不良が続くようになりました。

診断は過敏性腸症候群。
心の負担が体の症状として現れていました。

そして5年生の冬、たっぴーさんは学校に行けなくなりました。

「学校が楽しいと言っていた頃の笑顔が消えて、無表情になってしまったんです。
その姿を見るのが本当につらかったです」

学校に行かない日々の中でも続けたこと

学校に行かなくなった当初、家で過ごす時間は長くなりました。
やることがなく、ぼんやり過ごす時間も増えていきます。

それでも「何もしていないと思われたくない」と、自分からドリルに取り組んでいました。

そしてもうひとつ、変わらず続けていたことがあります。
楽器の練習です。

つらい経験をしたはずなのに、「嫌いになりたくない」と毎日続けていました。

その姿を見て、「この子の“好き”だけは守らなきゃ」と強く思いました。

楽器の練習

不安の中で感じていたこと

不登校になったとき、保護者としての不安は尽きませんでした。

勉強は遅れないだろうか。
中学校生活はどうなるのだろうか。
友達との関係は続くのだろうか。

けれど、お母さまが何より感じていたのは
「この子の時間が止まってしまうことがもったいない」
という思いでした。

人と関わることが大好きだったたっぴーさん。
その機会がなくなってしまうことが、何よりも切なかったといいます。

周囲から「育て方が悪いのでは」と言われたこともあったそうです。
それでもお母さまは、原因は環境だと捉えていました。

この子に合わない場所だっただけ。
家庭のせいだとは思いませんでした

「ここなら」と思えた出会い

冬休みの間、居場所を探し始めました。
オンラインだけではなく、実際に人と関われる場所を探していたといいます。

ちょうどその頃、兄が料理教室へ通っていた影響もあり、たっぴーさんも「自分も料理をやってみたい」と話すようになりました。
しかし多くの料理教室には身長制限があり、通える場所は限られていました。

料理の体験ができる居場所を探していく中で、ニジアカを見つけます。

料理ができて、リアルで人に会える。
さらに通い方も柔軟で、週5日は費用面や仕事との両立が難しいと感じていた中、週1回なら現実的だと思えたことも背中を押しました。

見学の日、体験を終えたたっぴーさんは久しぶりに前向きな言葉を口にします。

「楽しかった。また行きたい」
料理体験

その一言で「ここなら大丈夫かもしれない」と感じたそうです。

笑顔が戻った日常

笑顔のたっぴーさん

通い始めてから1〜2か月ほどで、家での様子に変化が見え始めました。

その日あった出来事を楽しそうに話すようになり、表情が柔らかくなっていきます。
作った料理を家で再現することもありました。

「学校に楽しく通っていた頃の姿に戻ってきたと感じました。
今では、学校に通っていた以上に、よく話してくれるようになりました

現在ではニジアカのイベントに参加したり、友達と出かけたり、自分で企画を立てたりと、活動の幅は大きく広がっています。

家庭で大切にしてきたこと

たっぴーさんのお母さまが一貫して大切にしてきたのは、「好きなことを否定しない」ことでした。

音楽が大好きなたっぴーさん。
学校で「下手だ」と言われ続けたことで、自己肯定感が大きく下がり、「人前で演奏してはいけない」と思い込むようになってしまったといいます。

だからこそ家では、

「やってもいいんだよ」
「楽しいと思うことは続けていいんだよ」

と伝え続けてきました。

好きなことをつぶさないこと。
それだけは絶対に守ってあげたいと考えてきたそうです。

また、学校に通っていれば得られたはずの経験についても、まったく同じにはできなくても、似た体験はさせてあげたいと考えてきました。

友達と遠足を企画したり、学校イベントで出される給食と同じ献立を家で再現したり。

失われた機会を別の形で補えるよう、日常の中で工夫を重ねてきました。

そしてもうひとつ大切にしていたのが
学校に行っていないことを責めないこと

「本人が一番苦しいと思っているので、そこは絶対に言わないようにしました」

さらに、お母さまは兄弟とのバランスも常に意識していたといいます。

末っ子にだけ手をかけるのではなく、上の兄弟の要望にも応えながら、「みんなを見ている」というメッセージを伝え続けてきました。

この子だけ特別ではないという感覚は、家族にとって大事だと思っています」

不登校がくれた親子の時間

振り返ると、不登校の期間はつらいだけの時間ではなかったといいます。

「親子で過ごす時間が増えて、たくさん話すようになりました。
子どもが大きくなると一緒にいる時間は減っていくので、この時間はとても貴重だったと思います」

“失った時間”ではなく
“得られた時間”

そう思えるようになったことが、お母さまにとって大きな変化でした。

同じように悩む保護者へ

同じように悩む保護者へ

最後に、同じ立場の保護者へのメッセージを伺いました。

不登校は親のせいではありません。
ただ環境との相性が合わなかっただけだと思います」

そしてこう続けてくださいました。

「子どもの好きなことや情熱を守ってあげれば、将来はきっと大丈夫。
子どもが笑って過ごしてくれていること、
それだけで十分なんです」

不登校という出来事は決して望んだものではないかもしれません。
それでも、その時間の中で見つけた親子の関係や気づきは、かけがえのないものになっていました。

インタビューを終えて

今回お話を伺いながら、いじめが起きたときのたっぴーさんの気持ちを思うと胸が苦しくなりました。

本来守られるべき場所で守られなかったことのつらさは、言葉にできないほどだったと思います。

それでも、今を前向きに生きているたっぴーさんとお母さまの姿がとても印象的でした。

環境の問題だと受け止められるお母さまの強さ、そして勉強や音楽を続けているたっぴーさんの姿に、「好き」を持ち続ける力の大きさを改めて感じました。

この物語が、今まさに悩んでいる保護者の方にとって、少しでも心が軽くなるきっかけになれば嬉しく思います。

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