メタバース校舎のオンライン体験会、受付中です
授業と休み時間のようすを、実際に体験できます。日程はカレンダーからその場で選べます。
在籍900名超/出席認定 希望者の97%(しくみを見る)/少人数8〜10人制
「このまま学校に行かないと、進学できないのではないか」
不登校のお子さんを持つ保護者の方から、もっとも多く寄せられる不安です。
NIJINアカデミー校長・星野達郎はオンライン講演会で、こう話しました。知ることから始めると、怖くなくなる。学校に通っていると、外の世界のことはどんどん見えなくなります。見えないから怖い。ただそれだけのことも多いのです。
高校、大学、その先の進路について、講演でお話しした内容をまとめました。
- 不登校のままだと、高校に行けなくなるのか
- 内申点が取れていなくても進学できるのか
- 通信制以外にどんな選択肢があるのか
- 通信制高校を選ぶときに注意すべきこと
- 通信制高校からでも大学に進学できるのか
- 大学入試がいまどう変わっているか
- そもそも大卒の資格は必要なのか
- 海外進学という選択肢の現実味
- やりたいことが見つからない場合の過ごし方
- 進路は、どうやって決めればいいのか
高校を選ぶ
中学卒業後の進路は、いま保護者の世代が想像しているものとかなり違います。まず、事実を押さえるところから始めます。
不登校のままだと、高校に行けなくなりますか?
結論から言えば、高校は卒業できます。
いま高校生のおよそ10人に1人が通信制高校に在籍しています。そして通信制高校には、基本的に学力試験がありません。作文を書いてもらう学校、形式的な面接がある学校はありますが、ペーパーテストの点数で合否が決まる学校はほとんどないのが実情です。
星野自身も、講演でこう話しています。
いまの時代に自分が中学生だったら、間違いなく通信制に入っています。自ら進んで入ります。
かつての通信制高校は「行き場がないから仕方なく」という選択でした。いまは違います。学校の数が大きく増え、特色もそれぞれ異なるので、自分に合う学校が必ず見つかると言えるほどになっています。
もちろん全日制高校を目指す場合は、地域ごとの制度に沿って受験があります。その道を選ぶこともできますし、通信制という選択肢もある。まずはその両方が手元にある、と考えてみてください。
内申点が取れていないのですが、進学できますか?
私立高校には、内申点を必要としない学校が少なくありません。
あまり知られていませんが、これは事実です。日本でもトップクラスとされる進学校の中にも、中学校の内申を選考に用いず、当日の試験一本で合否を決める学校があります。
出席日数が必要な学校、内申が必要な学校ももちろんあります。ただ、それは学校ごとにまったく考え方が違うということでもあります。「内申が取れないから、もうどこにも行けない」という思い込みだけは、いったん外してみてください。
地方では公立高校の定員割れが常態化している地域が多く、不登校を経験した生徒にも来てほしいという学校が増えています。内申点を不要とする枠を設ける公立高校も出てきました。
講演では、受験の種類ごとに内申点がどれくらい影響するのかが整理されていました。冒頭の写真に写っているスライドです。表にすると、次のようになります。
| 受験・高校の種類 | 内申点の影響度 |
|---|---|
| 公立高校の一般入試 | 大いに関係ある |
| 私立高校の一般入試 | ほとんど関係ない |
| 推薦入試(公立・私立) | かなり関係ある |
| 定時制高校 | 大いに関係ある |
| 通信制高校 | 関係ない |
| チャレンジスクール等 | 関係ない |
| エンカレッジスクール等 | あまり関係ない |
※ 一部の県では、全日制の公立高校でも内申を用いない受験制度を新設する動きがあります。お住まいの地域の最新の入試制度をご確認ください。
教科の勉強が好きなお子さんなら、私立の一般入試に挑戦するという道もあります。内申が取れていないことと、学力があることは別の話だからです。
私立高校の授業料無償化も広がっており、保護者が「選べる」時代に入りつつあります。
行きたい学校の募集要項を、実際に開いてみてください。ここは意外と楽しい作業です。「自分の高校をどこにしようかな」と選んでいく時間そのものが、お子さんにとって前を向くきっかけになることもあります。
通信制以外の選択肢はありますか?
あります。地域の進学校にも、高専にも進んだ生徒がいます。
NIJINアカデミーの在籍生でも、地域の私立進学校に進んだ生徒、国立の高等専門学校(高専)に進んだ生徒がいます。不登校を経験した子が高専に進学した例もあります。
近年の私立入試には、大学の総合型選抜に近い形式——これまで自分が取り組んできたことを面接で語る選考——を採用する学校も増えています。
この形式は、プロジェクト型の活動に取り組んできたお子さんにとってはむしろ有利です。学校に通っていなかった時間に何をしていたかが、そのまま材料になるからです。
通信制高校を選ぶときの注意点は?
「通学コース」と「ネットコース」は、性質がかなり違います。
ここは正直にお伝えしたい点です。
通学コースは友人関係ができやすく、良い評判をよく聞きます。人数が少ない分、関係がこじれるとスクーリングに行きづらくなるという声もありますが、全体としては「友達ができた」という報告が多いです。
一方でネットコースは、コミュニケーションの機会がまだまだ少ないのが実情です。学習内容も、映像を見る、ドリルを進めるといった受動的なものが中心で、いまだに紙のドリルを使うところもあります。構造として孤独になりやすいのです。
実際、NIJINアカデミーで友達も先生もいて活発に過ごしていた生徒が、ネットコースに進んだ途端にほとんど誰とも話さなくなってしまう、というケースもあります。高校生になればアルバイト先で人間関係をつくれる面もありますが、そこに頼りきりにするのは危うい。
オープンキャンパスに実際に足を運んでください。いくつか回ると雰囲気の違いがわかり、「ここなら行けそう」という感覚が親子の間で共有できるようになります。この感覚が、資料の情報より確かです。
高校のその先
高校のあとの進路も、保護者の世代が経験してきたものとは大きく変わっています。大学、就職、そして「大卒は必要か」という問いについて。
通信制高校からでも大学に進学できますか?
できます。全日制に通っていなくても、良い大学には進学できます。
大手企業を目指したい、有名大学に行きたいということであれば、通信制高校に通いながら予備校に通う、という道で十分に到達できます。「不登校だから大学は無理」ということは、まずありません。
むしろ不登校を経験した子には「時間がある」という強みがあります。学校の時間割に拘束されない分、自分の関心を深く掘り下げられる。この点は見落とされがちですが、あとになって効いてきます。
星野は、多くの応募者と向き合ってきた経営者の立場から、こう見ています。全日制でオールラウンドに過ごしてきた学生と比べて、不登校を経験した子はいい意味で人と違い、自分の関心をひとつ深めてきた人が多い、と。
大学入試はいまどう変わっていますか?
ペーパーテスト以外の入り口が、確実に広がっています。
2024年度の入学者を選抜方法別に見ると、こうなっています。
私立大学では、一般選抜は39.7%にとどまります。総合型選抜が19.2%、学校推薦型選抜が41.0%。つまり私立大学に入学した6割は、学力試験一本ではない入り口から入っているということです。大学全体で見ても、一般選抜は48.3%と半数を切っています。
総合型選抜は、「高校までの間に何をしてきたか」を語る選考です。アルバイトの経験、自分で立ち上げたプロジェクト、制作した作品——そうしたものを自分の言葉で説明できることが評価されます。この割合は今後さらに増えていくと考えられます。
また、オンラインで卒業資格が取得できる大学も登場しています。年間38万円ほどで大卒資格が取れる時代です。「やりたいことがまだない」段階なら、こうした大学に籍を置きながら、アルバイトやインターンで経験を広げるほうが得られるものは大きいかもしれません。いまはアルバイトもインターンもオンラインで探せます。
そもそも大卒の資格は必要ですか?
大卒が必要ない仕事は、たくさんあります。
講演では、仕事を3つに分けて整理していました。
高い学歴が必要な仕事(官僚、超大企業)、大卒資格が必要な仕事(医師・歯科医師・獣医師、薬剤師、宇宙飛行士)、そして意外と大卒が必要ない仕事(教員、会社員、政治家、起業家、フリーランス、エンジニア)。
薬剤師なら薬学部で6年間。目指すものが決まっているなら、そのルートを通ればいい。一方で、たとえば起業家という仕事は、出身大学を聞かれることが基本的にありません。
学校の先生になりたい場合も、「教育学部に行かなければならない」と思われがちですが、通信制大学で教員免許を取得する道があります。よく調べていくと、思い込んでいたルート以外の道が見つかることは少なくありません。
そして星野は、教員という仕事にとって何より大事なのは学歴ではなくコミュニケーションだと言います。人と丁寧に関わり、子どもをよく見て、あたたかく接する心。そちらのほうがずっと重要だ、と。
海外進学という選択肢はどうですか?
「お金がないから無理」と、最初から諦める必要はありません。
たとえばマレーシアは日本より物価が安く、生活費を抑えて留学できます。現地のトップ大学であっても、出願要件は高校の評定と英語のスコアが中心です。
ここで大事なのは、海外の大学から見れば、日本の高校が全日制か通信制かという区別はほとんど意味を持たないということです。向こうから見れば、どちらも「日本の高校」でしかありません。通信制高校でしっかり評定を取れば、出願の土俵に立てるということです。
海外のトップ大学を目指す場合には、日本国内に返済不要の奨学金を提供する財団が複数あります。要件は厳しいものの、調べる価値は十分にあります。
高校段階で海外に出て、帰国生入試で日本の大学に戻るというルートもあります。帰国生入試は受験者数が少なく、科目も英語と小論文などに絞られているケースが多いためです。英語が好きなお子さんなら、検討する価値があります。
決めきれないとき
ここまでは選択肢の話でした。最後に、「そもそも決められない」というときにどう考えればいいかについて。
やりたいことが見つからない場合はどうすれば?
やりたいことは、いつか出てきます。焦って決める必要はありません。
星野自身、「やりたいこともなく、自信もなかったタイプ」だと語っています。
それまでの時間の使い方には、実はたくさんの選択肢があります。ワーキングホリデーは30代前半まで申し込める国があり、現地で働きながら数年間過ごせます。JICA海外協力隊のように、報酬を得ながら途上国の課題に取り組む道もあります。短期間で取得できる国家資格も数多くあります。
近年はタクシードライバーになる若い人も増えています。運転免許も国家資格です。働きながら、自分のやりたいことを考える。そういう時間の使い方もあります。
22歳で新卒一括採用に乗り、定年まで勤め上げる——そういう時代ではもうありません。企業側も新卒一括採用を見直し始めています。海外では22歳も33歳も44歳も同じ土俵で扱われる。だからこそ学生たちは実績やスキルをつくって自分を売り込んでいきます。日本もその方向に進むのだとすれば、学校に合わなかったことは、一周回って強みになりうるのです。
進路は、どうやって決めればいいのですか?
決めた進路を、正解にしていけばいい。順番はそちらです。
講演でもっとも反響が大きかったのが、この話でした。
ある雪山で、軍隊が遭難しました。吹雪でまわりは真っ白、一歩先も見えない。ほとんどの隊員が「もうだめだ」と諦めかけたとき、一人が地図を持っていることに気づきます。この地図を頼りにこちらへ進めば助かる——そう言って全員で歩き出し、部隊は無事に生還しました。
ところが、その地図は、まったく別の山の地図だったのです。
嘘の地図だったのに、本当に助かった。信じる、決める、ビジョンを持つ。この力はすごいんです。
いまの時代も、この雪山に似ています。まわりは見えないし、何が正しいのかもわからない。そんな中で、平均年収が高いから、AIに奪われないから、親が言うから、みんながやっているから——過去のデータや周囲の声をもとに進路を選ぶ。それが本当に安全なのかはわかりません。
それよりも、自分がこれをやりたい、これはかっこいいと思う、やる意味があると思う。そうやって自分で決めたことを、仲間と一緒に正解にしていく。星野が保護者に伝えたかったのは、この順番です。
基礎から順に積み上げていく生き方を、星野は「ストック型」と呼びます。それも一つの正しい生き方です。ただ、学校に合わない子には「フロー型」——心が震えたことをとりあえずやってみる、面白そうな人についていってみる——という組み立て方も合っている、と話しています。
そうやって打った点は、年齢を重ねるとなぜか交わり出します。あのときのあれが、ここにつながるのか、と。積み上げてきたものを壊せずに苦しくなる人が増えているいまだからこそ、流れるように生きる選択肢も持っておいてほしい、というのが星野の考えです。
「なりたい姿」に、少人数で伴走するオルタナティブスクール
NIJINアカデミーは、全国から900名を超える子どもたちが通うオンラインのオルタナティブスクールです。学年や教科書に縛られず、一人ひとりの興味や「やってみたい」を起点に、教師が伴走しながら学びをつくっていきます。在籍校の出席として認定されるケースも多く、「学校に戻る・戻らない」に関わらず選べる進路のひとつです。
タツロー校長|教育から世界を照らす
この記事で触れた内容は、動画でもくわしく話しています。不登校と進路、子どもとの関わり方、学校のしくみについて、ほぼ毎日更新しています。「うちの子の場合はどうだろう」と思ったとき、まず覗いてみてください。
チャンネルを見る進路の相談だけでも、かまいません
NIJINアカデミーでは毎日、体験会を実施しています。どんな場所なのか、お子さんがどんな風に過ごせるのかを実際に見ていただけます。「まだ決めていないけれど話だけ聞きたい」という方も歓迎です。

