「スマホを取り上げると怒る」「気づけば何時間も見ている」——子どものスマホ依存が心配な保護者の方に向けて、原因と家庭でできる関わり方を解説します。
- スマホ依存とは何か、なぜ依存しやすいのか
- 依存のサインと不登校との関係
- 家庭でできる対応とNIJINアカデミーという選択肢

スマホ依存とは
まず押さえておきたいのは、スマホ依存は特別な家庭だけに起きることではないという点です。多くの家庭が同じように悩みながら、少しずつ関わり方を探っています。
スマホ依存とは、スマートフォンの使用を自分の意思でコントロールすることが難しくなり、学業や生活、対人関係に支障が出てしまう状態を指します。こども家庭庁の令和6年度青少年のインターネット利用環境実態調査によれば、スマートフォンの利用率は75.4%に上り、中学生の98.1%がインターネットを利用していると回答しています。これほど多くの子どもが日常的にスマホに触れている以上、使い方について家庭でどう関わるかは、多くの家庭に共通する課題といえます。
出典:こども家庭庁「令和6年度青少年のインターネット利用環境実態調査」
スマホ依存は「意志の弱さ」の問題ではありません。学校や家庭でのストレスから逃れる場としてスマホの世界に没頭しているケースも多く、依存そのものよりも、その背景にある困りごとに目を向けることが大切です。
なぜスマホに依存しやすいのか
スマートフォンのアプリやSNS、動画サービスの多くは、「続きが気になる」「通知が来たら見たくなる」という心理を利用して設計されています。大人でも意志の力だけで使用時間をコントロールするのは簡単ではなく、まして自己抑制の力が発達途上にある子どもにとっては、なおさら難しいことです。「スマホをやめられない=意志が弱い」ではなく、「そう感じるように設計されたものと向き合っている」という前提を持つことが、家庭での関わり方を考えるうえで役立ちます。
依存の背景にあるもの
スマホ依存の背景には、いくつかのパターンがあります。学校や友人関係のストレスから逃れる「現実逃避型」、オンラインゲームやSNSでの人間関係が生活の中心になっている「つながり依存型」、そして達成感やランキングなどのゲーム性に強く惹かれる「ゲーム没頭型」などです。どのパターンに近いかによって、家庭での関わり方も変わってきます。まずは「何にそこまで惹きつけられているのか」を、責めずに聞いてみることから始めてみてください。

依存の背景にある3つのパターン
| タイプ | 特徴 | 関わり方のヒント |
|---|---|---|
| 現実逃避型 | 学校や友人関係のストレスから逃れる場になっている | 「何が辛いか」を責めずに聞く |
| つながり依存型 | SNSやゲーム内の人間関係が生活の中心になっている | 現実のつながりを急に断ち切らない |
| ゲーム没頭型 | 達成感やランキングなどのゲーム性に強く惹かれる | 「何にそこまで惹かれるのか」を一緒に知る |
依存のサイン
次のようなサインが重なって見られる場合は、注意して見守る必要があります。
あてはまるものがないか、確認してみてください
これらのサインは「叱るべきポイント」ではなく、「今、本人が何を求めているのか」を考えるきっかけとして捉えてください。

不登校との関係
不登校の子どもがスマホやゲームに没頭する姿を見ると、保護者は「スマホのせいで学校に行かなくなった」と考えがちですが、多くの場合は逆で、学校でのつらさから逃れる手段としてスマホに向かっているケースが少なくありません。取り上げることで一時的に行動を抑えられても、根本的な困りごとが解決しなければ、別の形で不安が表れることもあります。
スマホの世界に没頭する背景には、「安心して過ごせる居場所を探している」というサインが隠れていることがあります。NIJINアカデミーを設立した星野達郎(タツロー)校長も、公立小学校の教員だった頃に「学校では本来の自分を出せず、苦しんでいる子ども」と数多く出会った経験から、学校以外の居場所づくりに取り組んでいます。
年齢によって関わり方は変わる
小学生のうちは、保護者が使用時間やアプリの利用を管理しやすい時期です。フィルタリング機能や使用時間の制限機能を使いながら、「なぜこのルールがあるのか」を一緒に話し合うことが大切です。中学生になると、友人関係の多くがSNSやゲーム上のコミュニケーションと結びついてくるため、一方的に禁止すると、友人関係そのものから孤立してしまうリスクもあります。高校生になると、自分で使い方を管理する力を育てていく時期に入るため、細かいルールよりも「困ったときに相談できる関係」を保つことの方が重要になっていきます。
| 年齢 | 関わり方の目安 |
|---|---|
| 小学生 | フィルタリングや使用時間の管理をしながら、「なぜこのルールがあるのか」を一緒に話し合う |
| 中学生 | 友人関係の多くがSNS・ゲーム上とつながっているため、一方的な禁止は孤立のリスクに。話し合いを重視 |
| 高校生 | 自分で管理する力を育てる時期。細かいルールより「困ったときに相談できる関係」を保つ |

家庭でできる対応
頭ごなしに取り上げない。強制的な取り上げは、親子関係の悪化や、より強い反発を招くことがあります。まずは使用状況を一緒に振り返るところから始めてください。
ルールは一緒に決める。一方的に決めたルールより、本人と話し合って決めたルールの方が守られやすい傾向があります。
背景にある困りごとに目を向ける。学校や友人関係でのストレスがないか、本人の様子を注意深く見守ってください。
「スマホ以外の楽しみ」を無理に増やそうとしない。「外で遊べば」と提案しても、本人にとって今、一番安心できる場所がスマホの中であれば、すぐには響きません。まずは今の状態を否定しないところから始めてください。
使用状況を「見張る」のではなく「一緒に見る」。こっそり使用履歴を確認するより、「最近どんなアプリにハマってるの?」と本人から話してもらう関係を築く方が、長期的には信頼関係を保ちやすくなります。
家庭内でもスマホとの付き合い方を見直す。保護者自身のスマホの使い方も、子どもは見ています。食事中は家族全員が触らないなど、家庭全体でのルールにすることで、子どもも受け入れやすくなります。

相談先を持っておく
「専門的な相談先」と聞くとハードルが高く感じるかもしれませんが、まずは学校のスクールカウンセラーに、雑談のような形で相談してみるだけでも十分です。誰かに話すこと自体が、状況を整理する助けになります。
スマホ依存が生活リズムの乱れや不登校と結びついている場合は、家庭だけで抱え込まず、専門的な相談先を持っておくことも大切です。スクールカウンセラー、自治体の教育相談窓口、依存症に関する専門相談機関などが選択肢になります。特に、昼夜逆転が進んでいる場合や、家庭内で強い衝突が続いている場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。
「明るくない子どもなんていない。問題児なんてたったの一人もいない」——これは、公立小学校の教員だった星野達郎(タツロー)校長がNIJINアカデミーを設立した原点にある言葉です。学校という枠組みが合わないだけで、本来は人懐っこく、好奇心にあふれた子どもたち。スマホに向かう時間の裏にある気持ちにも、同じことが言えるのかもしれません。
「取り上げる」以外の選択肢を考える
スマホを取り上げることは、一時的に問題を「見えなくする」ことはできても、根本的な解決にはつながりにくいものです。大切なのは、スマホに向かわざるを得なかった背景——学校での居心地の悪さや、日中に安心して過ごせる場所がないことなど——に目を向け、生活リズムや学びの場そのものを見直すことです。

何に時間を使っているかで見え方が変わる
ひとくちに「スマホ依存」といっても、何に時間を使っているかによって、背景にある事情は大きく異なります。小学生の年代ではゲームアプリへの没頭が中心になりやすく、中学生以降になると、SNSや動画配信、友人とのチャットのやり取りに費やす時間が増えていく傾向があります。
ゲームであれば「達成感を得られる場所」、SNSであれば「仲間とのつながりを確認する場所」というように、それぞれのアプリが果たしている役割を理解した上で関わり方を考えると、「なぜやめられないのか」が見えやすくなります。使っているアプリの種類を一緒に確認してみることも、対話のきっかけになります。
「ゲーム障害」とスマホ依存の違い
この違いを知っておくと、必要以上に不安になりすぎずに済みます。
スマホへの没頭が長引くと、「うちの子はゲーム障害なのでは」と不安になる保護者の方もいます。WHO(世界保健機関)が定める国際疾病分類「ICD-11」には、ゲームのプレイを自分でコントロールできず、他の生活上の関心事よりゲームを優先する状態が12か月以上続き、学業や家庭生活に重大な支障が出ている場合に該当しうる「ゲーム行動症(Gaming Disorder)」という診断名があります。
ただし、これはあくまで医師が診断する医学的な状態であり、「スマホをよく見ている」というだけで安易に当てはめるべきものではありません。大切なのは診断名をつけることよりも、生活のどこにどれだけ支障が出ているかを具体的に見ていくことです。強い不安がある場合は、自己判断せず、思春期外来や精神保健福祉センターなど専門機関に相談することをおすすめします。
- 昼夜が完全に逆転し、数週間以上続いている
- 食事や入浴などの基本的な生活習慣が崩れている
- 使用を止めようとすると、激しい暴言や自傷的な行動が出る
- 学業や友人関係への影響について本人が話しても状況が変わらない

スマホ依存がきっかけで学校から足が遠のいたときの学び直し
「勉強が遅れているのでは」という焦りだけで判断せず、まずは今の状況を一緒に整理していきましょう。
スマホに没頭する時間が増えるのと並行して、学校の授業についていけなくなったり、勉強そのものへの意欲が下がったりするケースは少なくありません。それは「怠けている」のではなく、生活リズムの乱れや、学校での居心地の悪さが背景にあることが多いものです。
NIJINアカデミーでは、TOPPANと共同研究したAI型学習ドリル「navima」を使い放題で利用でき、小学1年生から中学3年生までの範囲を、学び直しから先取りまで自分のペースで進められます。一斉授業についていけなくなったことへの焦りを感じている子どもでも、遅れを取り戻す道筋を自分のペースで描き直せるのが特徴です。
好きなことに没頭できる集中力そのものは、その子の強みでもあります。向ける先を変えるお手伝いができれば、と考えています。
SNSでの人間関係が背景にあるケース
「既読をすぐ返さないと仲間はずれにされるかもしれない」「グループチャットの通知を見逃すのが怖い」——スマホを手放せない背景には、友人関係の不安が隠れていることも少なくありません。この場合、使用時間を制限するだけでは、かえって孤立への不安を強めてしまうことがあります。
まずは「何時間見ているか」よりも「何が気になって見続けているのか」を、責めるのではなく興味を持って聞いてみることが第一歩になります。SNS上のトラブルが疑われる場合は、学校のスクールカウンセラーや、こども家庭庁の「子供のSOS相談窓口」なども選択肢になります。
やってしまいがちなNG対応とOK対応
| 場面 | NG対応 | OK対応 |
|---|---|---|
| 使いすぎに気づいた時 | 問答無用でスマホを取り上げる | 「最近よく見ているね」と気づきを共有してから話す |
| 約束を守れなかった時 | その場で強く叱責し、即没収する | なぜ守れなかったのかを一緒に振り返る |
| 夜遅くまで見ている時 | 寝室からいきなり取り上げる | 充電を家族共有スペースで行うなど環境ごと変える |
| ルールを決める時 | 保護者だけで一方的に決める | 本人と一緒に話し合って決める |
NIJINアカデミーという選択肢
好きなことに没頭する力は、環境次第で学びの力に変えることができます。NIJINアカデミーでは、ゲームやプログラミングなど好きなことをテーマにしたサークル活動もあり、「好きなことを否定されない」環境で学びへの意欲を取り戻していく生徒もいます。オンラインで自宅から参加できるため、外出への不安がある子でも取り組みやすいのも特徴です。
1:1の専任サポート担任が継続して伴走し、クラスは8〜10人程度の少人数制。カメラ・音声をオフにしたままの参加も可能です。
在籍校を今すぐやめる必要はありません。学校と併用しながらNIJINに通う生徒も多く、希望する生徒の9割以上が在籍校の出席認定を得ています(2025年4月時点、株式会社NIJIN公式プレスリリースより。最終的な出席の判断は学校によります)。
バーチャル校舎にはoviceを使っていつでも入ることができ、異年齢・異地域の友達と平均3日で友達ができるというデータもあります。「学校には行きづらいが、人とのつながりまで断ちたいわけではない」という子どもにとって、無理のない形で人と関われる場になっています。

NIJINアカデミーなら、好きなことを否定されず、学びへの意欲につなげていけます。まずは無料のオンライン説明会で雰囲気を覗いてみませんか。
動画で雰囲気を見る
文字だけでは伝わりにくい「安心できる空気感」を、実際の動画で確認できます。以下は、好きなことをきっかけに学びへの意欲を取り戻していった生徒の様子を伝える動画です。
NIJINアカデミー公式チャンネルより「【動画編集の神⁉】子どもが個人チャンネルで5.3万回再生させた動画をニジアカver.で公開」(YouTube)
この記事は、全国から900名を超える子どもたちが通うオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」の知見も踏まえて構成しています。好きなことに没頭する時間は、環境が変われば学びの力に変わることがあります。
子どもたちの声
ゲームやスマホに没頭していた子どもたちが、その好きなことを学びや社会とのつながりに変えていったエピソードを紹介します。
たっぴーさん(中1)
小5から学校に行けなくなり、腹痛や不眠を抱えていましたが、プログラミングと出会い、ゲームを遊ぶ側から「作る側」へ。自分で作ったゲームを社会に届け、教育展示会では企業とともに登壇するまでに。好きなことが社会と関わる力になりました。
のんさん
プロバスケチームの大ファンで、企業へのメールもプレゼンも未経験でしたが、「コラボ企画をやってみたい」と自ら動き出し、極度の緊張を乗り越えてオンラインMTGでプレゼンを成功させました。
※以上2件は、NIJINアカデミー公式サイト掲載の生徒インタビュー記事を基に構成しています。
「叱っても隠れて見るようになるだけだった」「取り上げた瞬間だけは効果があっても、関係がぎくしゃくして長続きしなかった」——面談の中で、保護者の方からはこうした声をよく伺います。一方で、学び方や過ごし方の選択肢を変えたことで、お子さん自身が『自分から』スマホと距離を取れるようになったというご家庭の声も少なくありません。
※上記は複数のご家庭からいただいたご相談内容の傾向をまとめたものです。
よくある質問
まとめ
スマホ依存は、意志の弱さの問題ではなく、その背景にある困りごとのサインであることが少なくありません。取り上げることだけを対応にせず、本人の気持ちに寄り添いながら、使い方を一緒に考えていく姿勢が大切です。
NIJINアカデミーのように、好きなことを学びに変えていける環境も選択肢の一つです。気になった方は、まず無料のオンライン説明会で雰囲気を覗いてみてください。
また、対応に悩んでいるのは子どもだけでなく、保護者の方自身も同じです。一人で抱え込まず、学校や自治体の相談窓口、そして同じ悩みを持つ他の家庭の声にも触れながら、自分たちのペースで向き合っていただければと思います。
参考文献

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。NIJINアカデミーでは、無料のオンライン説明会で、学び方や関わり方について直接ご相談いただけます。まずはお気軽に雰囲気を覗いてみてください。


