「じっとしていられない」多動症の子どもの学校生活と家庭でできる対応

「じっとしていられない」多動症の子どもの学校生活と家庭でできる対応
公開日:2026年8月20日/最終更新日:2026年8月20日

「じっと座っていられない」「授業中に立ち歩いてしまう」——多動症(多動性)の傾向がある子どもの学校生活の困りごとと、家庭でできる関わり方を解説します。

この記事でわかること
  • 多動症とは何か、ADHDとの関係
  • 学校生活で表れやすいサイン
  • 家庭でできる対応とNIJINアカデミーという選択肢
教室でタブレットを使いながら学習する生徒

多動症とは

多動症(多動性)とは、注意欠如・多動症(ADHD)の代表的な特性のひとつで、じっとしていることが難しく、体を動かしたくなる衝動が強く出る状態を指します。授業中に席を立ってしまう、手足をそわそわ動かす、順番を待つのが苦手といった形で表れることが多く、本人の意思でコントロールしきれない脳の特性によるものとされています。厚生労働省のe-ヘルスネットによると、ADHDは学童期の子どもの約7.2%にみられるとされています。決して珍しい特性ではありません。

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「ADHD(注意欠如・多動症)の診断と治療」

多動性は「わがまま」や「しつけの問題」ではありません。周りから注意されることが積み重なると、本人の自己肯定感が下がり、学校そのものを避けるようになってしまうこともあります。

年齢によって出方が変わる

多動性の出方は、成長とともに変化していくことが知られています。幼児期から小学校低学年では、教室内を歩き回る、椅子に座っていられないといった「体全体を動かす」形で表れやすい一方、学年が上がるにつれて、貧乏ゆすりや手いじりなど、より小さな動きに置き換わっていくことも珍しくありません。「大きくなったら自然に落ち着く」というわけではなく、特性そのものは残りながら、表れ方が変わっていくと理解しておくと、成長に応じた対応がしやすくなります。

男女で気づかれ方に差が出ることも

多動性は、男児の方が「立ち歩く」「衝動的に発言する」といった目立つ形で表れやすいのに対し、女児では、おしゃべりが止まらない、忘れ物が多いといった、比較的気づかれにくい形で表れることがあるといわれています。そのため、女児の多動性は「困った子」ではなく「おしゃべりな子」として見過ごされ、支援につながるタイミングが遅れることもあります。

うつむきながら一人で通学路を歩く学生

学校生活で表れやすいサイン

あてはまるものがないか、確認してみてください

授業中、席を離れてしまうことが多い
手足をそわそわ動かしたり、椅子をガタガタさせたりする
順番を待つことが苦手で、割り込んでしまう
静かにするべき場面で、しゃべりすぎてしまう
注意されることが続き、学校に行きたがらなくなった
忘れ物やなくし物が多い
興味のあることには驚くほど集中する一方、そうでないことにはすぐ飽きてしまう

複数あてはまっても、それは「困った特性」ではなく、脳の働き方の一つの個性です。特性を責めるのではなく、特性とうまく付き合う方法を一緒に探すことが大切です。

母親と男の子が並んでタブレットの画面を見ている

学校で誤解されやすいこと

多動性のある子どもは、「わざと迷惑をかけている」「やる気がない」と誤解されやすい特性でもあります。しかし実際には、本人も「じっとしていなければ」と分かっていながら、体が動いてしまうことに悩んでいるケースがほとんどです。周囲の大人が「困った行動」ではなく「困っている本人のサイン」として受け止めることで、対応の仕方が大きく変わってきます。

また、多動性のある子どもは、じっとしていなければならない場面が続くと、かえって不注意や衝動性が強く出やすくなることも知られています。「動く時間」と「集中する時間」を意識的に分けてあげることが、結果的に落ち着いて過ごせる時間を増やすことにつながります。

多動症とADHDの他の特性との関係

特性主な表れ方
多動性じっとしていられない、体を動かしたくなる
衝動性考える前に行動してしまう、順番を待てない
不注意忘れ物が多い、集中が続きにくい

ADHDにはこれら3つの特性の組み合わせがあり、多動性が目立つタイプもあれば、不注意が中心のタイプもあります。どのタイプに近いかは、医療機関での診断を通じて明らかになります。

家庭でできる対応

「動きたい」を否定しない。体を動かすこと自体は悪いことではありません。家庭では体を動かせる時間を意識的に作ってあげることも一つの方法です。

できたことを具体的に褒める。「今日は最後まで座れたね」など、具体的な行動を認める声かけが、本人の自信につながります。

叱る回数を減らす工夫をする。環境や伝え方を工夫することで、注意される場面そのものを減らせることがあります。

「動いていい時間」を明確に作る。宿題の合間に体を動かす時間を挟む、休憩時間には外で体を動かすなど、動きたい気持ちを我慢させ続けない工夫が効果的です。

指示は一度に一つずつ。「片付けてから、着替えて、宿題をやって」と一度に伝えると混乱しやすくなります。一つずつ、短く伝えることを意識してください。

本人と一緒に「困りごと」への対策を考える。「どうすれば座っていやすいかな」と本人に聞いてみることで、クッションを使う、席の位置を変えるなど、本人なりの工夫が見つかることもあります。

男性と男の子が机を挟んで向き合って話をしている

学校との連携のポイント

多動性のある子どもが学校で安心して過ごすためには、担任や特別支援教育コーディネーターとの情報共有が欠かせません。次のような配慮は、多くの学校で実際に取り入れられています。

相談してみたい配慮の例

席の位置の工夫。刺激の少ない前方の席や、窓際を避けた配置にしてもらうことで、集中しやすくなることがあります。

「動いてもよい役割」を与える。プリント配りや黒板消しなど、体を動かせる役割を任せてもらうことで、落ち着いて過ごせる時間が増えることがあります。

叱る前に一声かけてもらう。いきなり注意されるのではなく、「そろそろ座ろうか」と事前に声をかけてもらうだけで、切り替えがしやすくなる子もいます。

医療機関を受診している場合は、診断や特性の情報を学校と共有することで、より具体的な配慮を相談しやすくなります。受診をためらっている場合も、まずはスクールカウンセラーや自治体の発達相談窓口に相談することから始められます。

NIJINアカデミーという選択肢

じっと座って授業を受け続けることが負担になっている子にとって、「動いてもいい」「休憩をはさんでもいい」という柔軟さは大きな支えになります。NIJINアカデミーはオンラインのオルタナティブスクールで、カメラ・音声をオフにしたまま参加でき、自分のペースで授業に関わることができます。

1:1の専任サポート担任が継続して伴走し、クラスは8〜10人程度の少人数制。「授業中に立ち歩いて注意される」といった場面そのものが生まれにくい環境です。

在籍校を今すぐやめる必要はありません。学校と併用しながらNIJINに通う生徒も多く、希望する生徒の9割以上が在籍校の出席認定を得ています(2025年4月時点、株式会社NIJIN公式プレスリリースより。最終的な出席の判断は学校によります)。

NIJINアカデミーの校外活動で笑顔を見せる不登校を経験した子どもたちオルタナティブスクールという選択肢

学校に合わないからこそ、輝く個性がある。

NIJINアカデミーは、日本初、公教育を持ち運び可能にした
オルタナティブスクール(小中高一貫校)です。

  • 累計入学 1000名超
  • 出席認定率 97%(希望者)
  • 全国52か所のリアル教室

※出席扱いの最終判断は在籍校です。数字はNIJINアカデミー公式サイトの掲載値。

友だち追加は無料・相談だけでもOKです|デジタルパンフレットを見る

動画で雰囲気を見る

文字だけでは伝わりにくい「安心できる空気感」を、実際の動画で確認できます。以下は、感覚や特性を理由に学びの環境を変え、前向きに取り組む生徒の様子を伝える動画です。

NIJINアカデミー公式チャンネルより「トゥレット症候群と感覚過敏|不登校から学びとクライミングを両立・オリンピックを目指す中1まっぴ」(YouTube)

NIJINアカデミーの子どもたちの変化

じっとしていることが苦手で、自分のペースを大切にしたかった子どもたちが、NIJINアカデミーでどのように変化していったか。実際の生徒インタビューから、環境との相性に近いエピソードを紹介します。

Tomaくん(中1)

「ポケモンが好きな人と話したい」という思いから3人でサークルを開始。人数より「誰もが安心して参加できる場所」を大切にし、オンライン交流やリアルイベントにまで発展。NHKの取材も受け、「好きなことが居場所になる」ことを自ら証明しました。

しゅんしゅんさん(中1)

大人が用意した内容を話すだけでなく、ネットリテラシーを学ぶビンゴ大会などを自ら企画・実行。教育展示会の舞台で企業へ新機能を提案するなど、大人に「本気で受け止められる」ことで社会へ発信する力が育ちました。

※以上2件は、NIJINアカデミー公式サイト掲載の生徒インタビュー記事を基に構成しています。

よくある質問

多動症は成長とともに落ち着きますか?
年齢とともに落ち着くケースもありますが、個人差が大きく、成人まで特性が続く場合もあります。
多動症は治療できますか?
環境調整や行動療法、必要に応じた薬物療法など、複数のアプローチがあります。医療機関で相談してみてください。
何科を受診すればいいですか?
小児科、児童精神科、発達外来などで相談できます。まずはかかりつけの小児科に相談するとスムーズです。
学校の先生にはどう伝えればいいですか?
「じっとしているのが苦手」など具体的な様子を伝え、席の配置や声かけの工夫について相談すると理解を得やすくなります。
多動症と診断されなくても配慮は受けられますか?
診断がなくても、学校に困りごとを伝えることで席の配置変更など個別の配慮を受けられる場合があります。
運動をさせると落ち着きますか?
体を動かす機会を増やすことで、集中力が保ちやすくなるという声もあります。個人差はありますが試してみる価値はあります。
きょうだいが「ずるい」と感じてしまう時は?
「特性に合わせた対応をしているだけ」であることをシンプルに伝えると理解を得やすくなります。
オンライン授業でも集中できますか?
対面より刺激が少なく、休憩を挟みやすいオンライン環境の方が集中しやすいと感じる子もいます。
薬を使うかどうか迷っています。
服薬は選択肢の一つであり、必須ではありません。医師と相談しながら、本人にとって無理のない方法を選んでください。
NIJINアカデミーの体験会は無料ですか?
無料のオンライン説明会・体験会を用意しています。カメラ・音声をオフにしたまま見学することもできます。

まとめ

多動症は本人の性格や育て方の問題ではなく、脳の特性によるものです。「動きたい」気持ちを否定するのではなく、安心して力を発揮できる環境を整えていくことが大切です。

NIJINアカデミーのように、自分のペースで授業に関われる環境も選択肢の一つです。気になった方は、まず無料のオンライン説明会で雰囲気を覗いてみてください。

参考文献

NIJINアカデミーのイベントに集まった全国の子どもたちとスタッフの集合写真日本最大級のオルタナティブスクール|小中高一貫校

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