自分の好きを形にする。だれかのために作る幸せ。料理サークル小5Nちゃんが作る、本格クッキー缶

自分の好きを形にする。だれかのために作る幸せ。料理サークル小5Nちゃんが作る、本格クッキー缶
サークル活動レポート 料理サークル小5Nちゃんが作る、本格クッキー缶

自分の好きを形にする。だれかのために作る幸せ。料理サークル小5Nちゃんが作る、本格クッキー缶

「食べることが好き!作ることが好き!」がコンセプトのNIJINアカデミー「料理サークル」。毎週、画面越しにアバターで参加しながら、みんなに優しく声をかけレシピも提案する小学5年生のNちゃんは、サークルのまとめ役的存在です。
先日は2日間連続でサークルを開催し、普段の活動時間ではなかなかできない「生地をしっかり寝かせる」工程を取り入れた本格クッキー缶づくりに挑戦。Canvaで設計図を描くところから始まった、その挑戦の様子をお届けします。
あわせて、料理という体験が不登校・行き渋りの時期の子どもにどんな学びと成長をもたらすのかも、データと食育の現場の声からご紹介します。

今回登場するNちゃんのプロフィール

本人
Nちゃん・小学5年生
参加サークル
料理サークル
参加スタイル
毎週、アバターで画面を見せながら参加。声をかけあいながら楽しく活動している
役割
サークルのまとめ役。レシピの提案や優しい声かけでみんなを支えている
最近の挑戦
2日間連続開催のサークルで、本格的な”クッキー缶”づくりに挑戦

この記事の要点

  • NIJINアカデミー「料理サークル」は、自分のペースでゆったり参加できる、食べる・作ることが好きな子のための居場所
  • 小5のNちゃんは毎週アバターで参加し、優しい声かけとレシピ提案でサークルを支えるまとめ役
  • 2日間連続開催のサークルで、生地をしっかり寝かせる本格的な”クッキー缶”づくりに挑戦し、4種のクッキーを完成させた
  • 文部科学省の調査では不登校児童生徒数が12年連続で増加。「切る・焼く・混ぜる」体験は教科を超えた学びと非認知能力を育む
  • 家庭では、上手さより「やってみたい」気持ちを肯定し、台所を安全な実験室にすることが大切

1NIJINアカデミー「料理サークル」ってどんなところ?

NIJINアカデミーには、”好き”でつながる11個のサークル活動があり、その一つが「料理サークル」です。コンセプトは「食べることが好き!作ることが好き!みんなで美味しいを分け合おう~」。自分のペースでゆったり活動できるサークルで、調理実習やスイーツづくり、パンづくり、おかずづくり、どんぶりづくりなど、幅広いメニューにチャレンジしています。参加条件は「自宅のキッチンで料理できること」「食べること、作ることが好きな人」のみで、料理が得意でなくても気軽に参加できるのが特徴です。

毎週、みんなが提案した料理を一緒に作るのがサークルのスタイル。おしゃべりをしながら◎、黙々と真剣に◎――それぞれのペースで参加できる空気感が、料理サークルの魅力です。

2毎週サークルを支えてくれる、Nちゃんの参加スタイル

小学5年生のNちゃんは、料理サークルの常連メンバーです。毎週、アバターで画面を見せながら参加し、他のメンバーと声をかけあいながら楽しく活動を続けています。

Nちゃんの魅力は、優しい声の声掛けにあります。「今度はこれを作りたい」とレシピを提案してくれることも多く、サークルの活動内容を決めるうえで欠かせない存在。誰かが提案したメニューに乗っかるだけでなく、自分から発信することで、サークル全体を優しく支えてくれています。

  • 毎週欠かさず、アバターで画面を見せながら参加
  • メンバーと声をかけあいながら、楽しく活動を継続
  • レシピの提案など、優しい声かけでサークルを支える存在

32日がかりで挑んだ、本格”クッキー缶”づくり

そんなNちゃんが最近挑戦したのが、2日間連続で開催されたサークルでの”本格クッキー缶”づくりです。

クッキーの生地は、しっかりと寝かせることで風味や食感がぐっと良くなります。しかし、普段1回1〜2時間ほどのサークル活動の時間内では、生地をじっくり寝かせる工程を入れることが難しいのが実情でした。そこで今回は、日をまたいで2日間連続でサークルを開催。1日目に生地を仕込んでしっかり寝かせ、2日目に焼き上げるという、時間をかけた本格的な工程に挑戦しました。

作成前には、Canvaを使ってクッキー缶の設計図を作成。完成図をあらかじめ描いてからものづくりを始めるという、段取り力が求められるプロセスにもみんなで取り組みました。

  • 1日目:生地を仕込み、しっかりと寝かせる
  • 事前準備:Canvaで設計図を作成し、完成図を描く
  • 2日目:寝かせた生地を焼き上げ、缶に詰めて仕上げる

見事4種のクッキーが入った
素敵なクッキー缶を完成させました。

設計図づくりから仕込み、そして焼き上げまで。2日間という時間をかけたからこそ味わえる達成感を、Nちゃんとメンバーたちはしっかりと手にしたようです。

4なぜ「料理」は不登校・行き渋りの子どもにいいの?

朝、「学校に行きたくない」とお子さんに言われたとき、親として真っ先に頭をよぎるのは「学校の勉強が遅れてしまうのではないか」という不安ではないでしょうか。しかし、もしお子さんが「切る・焼く・混ぜる」といった料理やお菓子作りに興味を持っているなら、どうか安心してください。子どもが夢中になって台所に立つ時間には、学校の授業だけでは得られない「生きた学び」がたくさん詰まっています。

今、不登校の子どもはどれくらいいるの?

文部科学省の最新調査(令和6年度)によると、全国の不登校児童生徒数は353,970人と、統計開始以来過去最多を更新し、12年連続で増加しています。「学校に行けない」は、決して特別なことでも珍しいことでもありません。

学校段階不登校児童生徒数(令和6年度)
小学校137,704人
中学校216,266人
合計353,970人(過去最多・12年連続増加)

出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」

「料理好き」から広がる、教科を超えた学びの世界

教科書を開いていなくても、レシピを読んだり、分量を計ったり、味の変化を確かめたりする中で、子どもたちは自然とさまざまな学びを深めています。

  • 理科・観察力加熱や発酵による食材の変化、五感を使った味・匂い・食感の観察
  • 国語・読解力レシピを読み解く、作り方を人に説明する、味の感想を言葉にする
  • 算数・数学分量を計る、加熱時間を計算する、人数分に按分する
  • 社会・家庭科旬の食材や地域の食文化、栄養バランスへの興味
  • 図工・美的感覚盛り付けや彩り、器との組み合わせを考える

食材に触れる時間そのものが、教科を超えた学びになるのです。

【食育の現場から】”できた”の瞬間が、自信と会話を生む

佐藤 絢子 先生

NIJINアカデミー我孫子校 教室長/調理師・製菓衛生士・保育士

千葉県我孫子市でNIJINアカデミー我孫子校の教室長を務める佐藤先生は、都内ホテル・結婚式場で10年以上料理人として活躍したのち、子どもの食育・料理教室「たべるのcooking」を立ち上げ、現在は不登校の子どもたちに教室も運営しています。

現在佐藤先生のもとには、3歳から小学6年生まで幅広い年齢の子どもたちが通っていますが、共通しているのは「自分で作った料理を食べたときの、とびきりの笑顔」だといいます。

佐藤先生

子どもが”今すぐ料理がしたい”と言っても、家庭ではすぐに叶えてあげられないことがあります。そんな子どもたちが、のびのびと料理をしながら食を学べる場所をつくりたい

その想いから食育プログラムを続けている佐藤先生は、自分で作った料理を食べる子どもたちの笑顔、それを受け取る保護者の笑顔に出会うたびに「料理は、相手を思う気持ちが現れるものだ」と実感してきたそうです。

味付けや盛り付けに「正解」がたくさんあるからこそ、子どもたちは自分らしい選択を重ね、小さな成功体験を積み上げていくことができます。そしてその成功体験は、「できたよ」「食べてみて」という誰かへの声かけ、つまり自然なコミュニケーションのきっかけにもなっていきます。

命の”食”と向き合うことで育つ「非認知能力」とは?

料理と関わる学びは、知識の習得(認知能力)にとどまりません。テストの点数では測れない「生きる力」=非認知能力が大きく育ちます。文部科学省が定める学習指導要領でも、子どもたちに育成すべき資質・能力の柱の一つとして「学びに向かう力、人間性等」が掲げられています。これは、自己肯定感、粘り強さ、好奇心や他者への思いやりといった「非認知能力」に該当するものです。

  • 自己肯定感の回復:自分の手で最後まで作り上げ、「できた」という達成感に自信を持つ
  • 思考力・試行錯誤:「どうすればもっと美味しくなるかな?」と自ら課題を見つけ、工夫して解決しようとする
  • 他者への思いやり:「誰かに食べてもらう」体験を通じて、相手を思う気持ちが自然と育つ
  • 生活リズムの立て直し:食事の支度という日課が、崩れがちな生活リズムを整えるきっかけになる

学校という枠組みから少し離れている時期だからこそ、こうした「自分軸」となる心の成長(非認知能力)がじっくりと育まれていきます。

料理体験は子どもにどんな力をくれるの?

ハウス食品グループが実施した調査(2024年、保護者・子ども各1,000人対象)でも、料理体験と子どもの成長の関係が数字で裏づけられています。

89.6% の子どもが「料理をすることが好き」と回答

料理体験を通じて身につくと保護者が回答(複数回答):

46.8%自分で考える力
42.7%自信・肯定感の醸成
40.3%物事を順番に進める力
39.6%生きる力・生活力

さらに子ども自身も、自分で作った料理を食べたとき「いつもより美味しいと思った」(94.9%)、「自分は料理をできるようになったんだと思った」(91.4%)と、9割以上がポジティブな成功体験を得ていると回答しています。

出典:ハウス食品グループ本社株式会社「子どもの初めての料理体験に関する調査」(2024年3月・PR TIMES)

5家庭でできる、子どもの「料理したい」を広げる関わり方

1. 上手さより「やってみたい」気持ちをそのまま肯定する

「まだ危ないからダメ」「もっと丁寧にやって」といった声かけではなく、「自分で考えて作れたんだね」「その組み合わせ面白いね」と、挑戦している姿そのものを認めてあげることが大切です。行き渋りや不登校の時期は、子どもの自己肯定感が下がりがちです。まずは「料理に取り組む自分」を好きになれるよう、温かく肯定する関わりを意識してみましょう。

2. 台所を”安全に試せる実験室”にする

子ども用の安全な包丁や、火を使わずに作れるレシピから始めるなど、少しずつ「自分でできること」を広げられる環境を整えてあげましょう。特別な道具がなくても、家にある食材で十分です。「今日は何を作ってみる?」と選択肢を委ねることが、子どもの主体性を育てます。

3. 教室や地域の食育プログラムともつながっておく

保護者の方だけで抱え込まず、外部のサポートを活用することも大切です。同じように料理に夢中になる仲間や、子どもの「好き」を伸ばしてくれる大人の存在があることで、子どもの世界はさらに広がっていきます。

たとえば千葉県我孫子市のNIJINアカデミー我孫子校では、食育を軸にしたハイブリッド型フリースクールとして、調理師・保育士の資格を持つ先生のもとで、少人数制の子どもたちが料理を通じた学びを実践しています。地域の生産者と連携した体験型プログラムも取り入れながら、子どもたちが安心して挑戦できる居場所づくりを行っています。

まとめ:小さな”ごちそう”が、自信になる

学校に通うことだけが学びのすべてではありません。切って、焼いて、混ぜて――自分の手で作った一皿を誰かに食べてもらう時間は、お子さんにとって間違いなくかけがえのない「学びの時間」です。焦らず、お子さんが持つ「作ってみたい」という気持ちを信じて、温かく寄り添っていきましょう。その小さな”ごちそう”は、これから先のお子さんの自信につながっていくはずです。

お子さんに合った学びの場、見つけませんか?

毎週みんなで「美味しい」を分け合う、NIJINアカデミーの料理サークル。誰でも参加できるサークル体験会は毎月開催中です。まずは無料の体験会で、お子さんの様子をご覧ください。

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FAQ

料理サークルについてよくある質問

NIJINアカデミーの料理サークルではどんな活動をしていますか?

記事では、料理好きのメンバーがレシピを提案し、参加者同士で料理に取り組む様子を紹介しています。小学5年生のNさんは、2日がかりでクッキー缶づくりに挑戦しました。

クッキー缶づくりにはどのくらい時間がかかりましたか?

この記事で紹介するNさんのクッキー缶づくりは、2日がかりの取り組みでした。作ったお菓子や作業の過程は記事内で紹介しています。

料理サークルの活動頻度や参加方法は?

記事ではNさんが毎週参加している様子を紹介しています。現在の活動日や参加条件は変更されることがあるため、公式窓口でご確認ください。

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