先に結論:発達障害のある中学生の高校進学には、全日制高校・通信制高校・定時制高校・特別支援学校高等部・高等専修学校の5つの選択肢があります。「どれが正解」というものではなく、本人の特性や得意・不得意、将来の希望に合い、「頑張れば通える」ではなく「無理なく続けられる」かどうかで比べることが大切です。
- 発達障害の中学生が検討できる主な進路の種類
- 進路を選ぶときに大切にしたい視点
- 中学生のうちから準備しておきたいこと
発達障害の中学生が検討できる主な進路
発達障害のある子どもの高校進学には、大きく分けて次のような選択肢があります。それぞれにメリット・デメリットがあり、「どれが正解」というものではなく、本人の特性・得意不得意・将来の希望に合っているかどうかで考えることが大切です。
| 選択肢 | 特徴 |
|---|---|
| 全日制高校(普通科・専門学科) | 毎日決まった時間に登校。学力・出席日数が重視される |
| 通信制高校 | 登校日数が少なく、自分のペースで学習しやすい。近年は選択肢が大幅に増えている |
| 定時制高校 | 夕方以降など時間帯を選べる。働きながら通う生徒も多い |
| 特別支援学校高等部 | 個別の教育支援計画に基づき、特性に応じた手厚い支援が受けられる |
| 高等専修学校 | 専門分野を実践的に学びながら、少人数での指導が受けられる場合が多い |
学力面・生活面・対人面の特性を洗い出す
やりたいこと、避けたい環境を確認する
学校見学・体験を通じて実際の雰囲気を確認
特別支援教育コーディネーター等の有無を確認

| 選択肢 | 登校のペース | 重視されやすいもの | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| 全日制高校(普通科・専門学科) | 毎日決まった時間に登校 | 学力・出席日数 | 毎日の登校リズムが保てていて、集団の中で過ごすことに大きな負担がない |
| 通信制高校 | 登校日数が少なく、自分のペースで学習しやすい | レポート提出・スクーリング | 体調や気分の波があり、毎日の登校がプレッシャーになりやすい |
| 定時制高校 | 夕方以降など、時間帯を選べる | 通える時間帯との相性 | 朝が苦手、働きながら学びたい |
| 特別支援学校高等部 | 個別の教育支援計画に基づく | 特性に応じた手厚い支援 | 学習面・生活面で継続的な支援が必要 |
| 高等専修学校 | 専門分野を実践的に学ぶ | 少人数での指導 | 座学よりも実技・実践のほうが力を発揮できる |
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進路選びで大切にしたい視点
1. 「頑張れば通える」ではなく「無理なく続けられる」
体験入学や説明会の場では気力を振り絞って乗り切れても、それを毎日続けられるかどうかは別の問題です。見学のときは「この環境に毎日いる自分」を具体的にイメージしてみることが大切です。
2. 出席日数だけにとらわれない
全日制高校は出席日数や成績が進級・卒業の条件になることが多く、不登校を経験した子どもにとってプレッシャーになりやすい面があります。通信制高校であれば、レポート提出やスクーリングを中心に、より柔軟なペースで単位を取得できます。
3. 卒業後の進路まで見据える
大学進学を目指すのか、専門的なスキルを身につけたいのか、就労を見据えるのか。高校での3年間をどう位置づけるかによって、選ぶべき学校のタイプも変わってきます。
NIJINアカデミーでは、希望する生徒の9割以上が在籍校の出席認定を獲得しています(2025年4月時点、株式会社NIJIN公式プレスリリースより)。中学生のうちから自分に合った学び方・ペースで学習を継続できていることが、その後の高校進学の選択肢を狭めないことにもつながります。
発達障害の中学生の進路|学校見学で確認したいチェックリスト
パンフレットや説明会の言葉だけでは、その学校が本人に合うかどうかは分かりません。見学のときは「この環境に毎日いる自分」を具体的にイメージできるかを基準に、次の点を確認してみてください。
| 見る場所 | 確認したいこと | 確認できたか |
|---|---|---|
| 教室・校舎 | 音や光の刺激はどのくらいか(チャイム、照明、人の多さ) | □ |
| 通学 | 家から通う経路と所要時間を、実際の登校時間帯で試したか | □ |
| 授業 | 課題やレポートの量と、提出が遅れたときの扱い | □ |
| 支援体制 | 特別支援教育コーディネーターや相談できる教員がいるか | □ |
| 配慮の実績 | これまでにどんな配慮(別室受験、課題量の調整など)を行ってきたか | □ |
| 休んだとき | 欠席が続いた場合、進級・卒業にどう影響するか | □ |
| 卒業後 | 卒業生がどんな進路に進んでいるか | □ |
「頑張れば通える」ではなく「無理なく続けられる」を基準にすると、入学後に選択肢が狭まりにくくなります。
中学生のうちから準備できること
進路選びは高校受験の直前に慌てて始めるものではなく、中学生の早い段階から少しずつ情報を集めておくことで、選択肢の幅を広げることができます。オープンキャンパスや学校説明会に参加してみる、通信制高校の資料を取り寄せてみる、特別支援学校の高等部について地域の教育委員会や学校の特別支援教育コーディネーターに相談してみるなど、できることから始めてみてください。
いろいろな高校の情報を幅広く集めてみる
気になる学校の見学・説明会に参加する
本人の希望を踏まえ、出願する学校を絞り込む
| 時期 | やること | 相談先 |
|---|---|---|
| 中1〜中2前半 | いろいろな高校の情報を幅広く集める。通信制高校の資料を取り寄せてみる | 担任/保護者同士 |
| 中2後半〜中3前半 | 気になる学校の見学・説明会に参加する。オープンキャンパスに行ってみる | 各学校/特別支援教育コーディネーター |
| 中3 | 出願に必要な書類と、配慮申請の締め切りを確認する | 担任/地域の教育委員会 |
| 随時 | 特別支援学校高等部について相談する | 地域の教育委員会/特別支援教育コーディネーター |
算数・数学だけが極端に苦手な場合は、算数障害(ディスカリキュリア)の可能性もあります。 ディスカリキュリア
NIJINアカデミーという選択肢
NIJINアカデミーは、小学1年生から中学3年生を対象としたオンラインのオルタナティブスクールです。定期テストがなく、ポートフォリオ評価を採用しているため、評価される緊張感が少ない環境で学びを継続できます。1:1の専任サポート担任が、進路に関する不安についても継続的に相談に乗りながら伴走します。
在籍校や教育委員会と連携し、学習状況を共有することで出席として扱われるケースもあり(最終判断は学校による)、「今の学校をやめる」のではなく「学びの選択肢を増やす」という形で利用している家庭も多くあります。

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進路の前に学習の遅れが気になる場合は、学年別の学び直し方をこちらにまとめています。 不登校 勉強の遅れ
子どもたちの声
「将来のことを考えると不安だったけど、いろんな高校の形があると知って、少し気持ちが軽くなった」という声や、「自分のペースで単位を取れる学校があると知って、勉強への意欲が戻ってきた」という声が聞かれます。
「明るくない子どもなんていない。問題児なんてたったの一人もいない」――星野達郎(タツロー)校長がNIJINアカデミー設立の原点に掲げる言葉です。進路の悩みも、子ども一人ひとりの可能性を狭めずに一緒に考えていくことが大切だと考えています。
保護者の不安との向き合い方
「この子はこの先やっていけるのだろうか」という不安は、多くの保護者が抱えるものです。ただ、進路は一度決めたら変えられないものではありません。通信制高校から全日制に転入する、特別支援学校からステップアップするなど、進みながら軌道修正することも十分可能です。まずは中学生の今、無理のない選択肢から検討を始めてみてください。

専門機関への相談も選択肢に
進路選びに迷ったときは、スクールカウンセラーや特別支援教育コーディネーター、発達障害者支援センターなど、専門的な立場からアドバイスをもらえる窓口に相談することも有効です。学校だけで抱え込まず、複数の視点から情報を集めることをおすすめします。
よくある質問
まとめ
発達障害のある中学生の進路には、全日制高校、通信制高校、定時制高校、特別支援学校高等部、高等専修学校など、複数の選択肢があります。大切なのは「頑張れば通えるか」ではなく「無理なく続けられるか」という視点で、本人の特性と希望に合った環境を選ぶことです。中学生のうちから情報収集を始め、学校や専門機関とも連携しながら、焦らず進路を考えていきましょう。
参考文献:文部科学省「特別支援教育の現状」、各都道府県教育委員会の高校入試・特別支援学校に関する公開情報


