- SLDの子の自己肯定感が下がりやすい理由
- 親がつい言ってしまうNGワード10選
- NGワードをOKワードに変える「言い換え術」
- 二次障害を防ぐ「リフレーミング」の実践法
- 親自身が言葉で疲れないためのコツ
- その子に合う学びの選択肢/Q&A
なぜSLD(学習障害・LD)の子は「自分はバカだから」と言うのか
SLD(限局性学習症・学習障害)は、知的発達に遅れがないのに、「読む」「書く」「計算する」など特定の領域だけが極端に苦手な発達特性です。ディスレクシア(読字障害)、ディスグラフィア(書字表出障害)、ディスカリキュリア(算数障害)の3タイプに分けられます。
本人は決してなまけているわけではありません。それでも、学校では「他の子はできるのに、自分だけできない」経験を毎日のように積み重ねます。テストの点数、宿題の遅れ、音読での失敗、板書の遅れ——これらが日常的に続くと、「自分はダメな子だ」という自己イメージが刷り込まれてしまうのです。
SLDの子にとって、学力の問題以上に深刻なのが「二次障害」——不登校、抑うつ、無気力、自己否定、不安障害など、心が傷ついて起こる二次的な困難です。特性そのものよりも、「理解されない環境」と「傷つく言葉」の積み重ねが二次障害の引き金になります。だからこそ、家庭での言葉かけが何よりも大切なのです。
SLDの子の心を守るために親がまず知っておきたいこと
言葉かけを変える前に、次の3つを心に留めておきましょう。
- 本人は誰よりも「できない自分」に気づいている——指摘は必要ありません。
- 努力の量ではなく「方法」の問題——精神論では解決しません。
- 家庭は「安心の基地」であるべき——学校で消耗した心を回復させる場所です。
この前提を持つと、日々の言葉が自然と変わっていきます。
SLD(学習障害・LD)の子への【NGワード×OKワード】10選
ここからは、親がつい言ってしまいがちなNGワードと、その言い換え(OKワード)を具体的にご紹介します。すべて明日から使えるフレーズです。
①「もっと頑張れば、できるでしょ」
②「なんでこんな簡単なこともできないの?」
③「お兄ちゃん(弟・友達)はできるのに」
④「ちゃんとしなさい」「集中しなさい」
⑤「何度言ったらわかるの?」
⑥「そんなことで泣かないの」
⑦「勉強しないと将来困るよ」
⑧「宿題やってないでしょ!」
⑨「そんなの言い訳でしょ」
⑩「〇〇ちゃん、また忘れたの?」(呆れた口調で)

「リフレーミング」で見方を変える——短所は長所の裏返し
SLDの子の言葉かけを変える強力な技術が「リフレーミング」です。これは、物事の見方の枠組み(フレーム)を変えることで、同じ特性を”欠点”ではなく”強み”として捉え直す方法です。
SLDの特性も、視点を変えれば、その子の個性や強みとして見えてきます。
- 「読むのが遅い」→ 一文一文を丁寧に味わえる
- 「漢字が覚えられない」→ 図やイメージで考えるのが得意
- 「計算が苦手」→ 数字より直感やストーリーで理解する感性
- 「じっとしていられない」→ 好奇心が旺盛でエネルギッシュ
- 「こだわりが強い」→ 好きなことを深く追求する才能
親がこの視点を持てると、子どもは「自分の特性は、悪いものじゃない」と思えるようになります。それが、自己肯定感の土台になるのです。
親自身が言葉に疲れないための3つのコツ
「NGワードを言わないようにしよう」と頑張るほど、親も疲弊してしまいます。完璧を目指さず、次の3つを意識してみてください。
1. 言ってしまったら、あとから謝る
親も人間。感情的になる日はあります。大切なのは、後で「さっきはきつく言ってごめんね」と伝えること。謝れる親の姿そのものが、子どもの安心感を育てます。
2. 自分の”エネルギー残量”を意識する
親のコップが空だと、優しい言葉は出てきません。休む時間、話を聞いてもらう相手、専門家との相談——親が回復できる仕組みを意識的に作りましょう。
3. 「今日のOKワード」を1つだけ決める
全部を変えようとせず、「今日はこの言葉だけ意識してみる」と1つに絞ります。積み重なれば、家庭の空気が確実に変わっていきます。

「その子に合う学びの環境」が、いちばんの言葉になる
どんなに言葉を工夫しても、毎日「できない」体験を積む環境にいれば、子どもの心は少しずつ削られていきます。逆に、その子に合った学び方ができる環境なら、「できた」経験が積み重なり、親が特別な言葉をかけなくても自己肯定感は自然と育っていきます。
教室での一斉授業は、SLDの子にとって特にハードルが高くなりがちです。板書、音読、手書きテスト——どれも本人にとって大きな負担になります。もし今の環境がお子さんに合っていないと感じるなら、「学び方そのものを変える」という選択肢も知っておいてください。
NIJINアカデミーは、ASD・ADHD・LD・ギフテッドなど、公立学校に合いにくい子どもたちが多く在籍するオンラインフリースクールです。オンラインならではのICT活用(音声読み上げ・タイピング・チャット参加)で、SLDの子も自分のやり方で授業に参加できます。担任満足度96%の1on1サポートに加え、月100コマの質の高い授業、全国42か所のリアル教室も。在籍校での出席認定率は97%と実績があり、「学ぶって楽しい」を無理なく取り戻せる場所です。何より、「できない」ではなく「その子らしさ」を大切にする文化が根づいています。
よくある質問(Q&A)
まとめ
SLD(学習障害・LD)のあるお子さんは、日々の生活で自己肯定感を傷つけられやすい環境にいます。だからこそ、いちばん近くにいる親の言葉が、その心を守る力になります。「もっと頑張れば」ではなく「やり方を変えてみよう」、「なんでできないの」ではなく「どこでつまずいてる?」——言葉を1つ変えるだけで、子どもの表情が変わっていきます。そして何より、その子に合った学びの環境を選ぶこと。それが、どんな優しい言葉よりも、お子さんの自己肯定感を守り、育ててくれます。
NIJINアカデミーは、不登校・発達特性(ASD・ADHD・LD・ギフテッド)のある小中学生が安心して学べるオンラインフリースクールです。ICTを活かした学び方で、SLDのお子さんも自分らしく学べます。まずは雰囲気を知ることから。

