起立性調節障害で不登校になったら|併存は3〜4割・悪循環の仕組みと親の対応

起立性調節障害と不登校はなぜ深く関係する?不登校の3〜4割に併存というデータから解説
起立性調節障害と不登校は、単なる「よくある組み合わせ」ではありません。日本小児心身医学会によると、不登校の約3〜4割に起立性調節障害が併存しているとされ、両者は互いに影響し合う関係にあります。この記事では、なぜ深く関係するのか、そのメカニズムをデータをもとに解説します。
この記事でわかること
  • 不登校とOD併存率のデータ
  • 症状が長期化しやすくなる悪循環の仕組み
  • 「仮病」との違いを見分けるポイント

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不登校の3〜4割に、起立性調節障害が併存する

日本小児心身医学会の情報によると、起立性調節障害はODの有病率は軽症例を含めて中学生の約10%にのぼり、不登校の約3〜4割にODが併存するとされています。つまり、学校に行きづらい状態にある子どもの少なくない割合が、気持ちの問題だけでなく身体の不調を抱えている可能性があるということです。

日本小児科学会のガイドラインでも、ODの二次障害として不登校・ひきこもりが大きな問題になると明記されています。身体症状によって生じる遅刻や欠席が、周囲の無理解から「怠け」「仮病」と否定的に受け止められ、本人が心理的に孤立し、長期の不登校・ひきこもりに進展することが少なくないと指摘されています。

なぜ長期化しやすいのか――悪循環の仕組み

ODと不登校が重なると、次のような悪循環に陥りやすいことが専門家によって指摘されています。

段階起こること
①身体症状朝起きられない、頭痛、立ちくらみなどの症状が出る
②周囲の誤解「怠け」「仮病」と受け止められ、本人が孤立する
③不登校の長期化学校を休みがちになり、ひきこもり傾向が強まる
④活動量の低下体を動かす機会が減り、筋力・自律神経機能が低下する
⑤症状の悪化心理的葛藤や不安による自律神経の乱れが加わり、OD症状がさらに悪化する

このように身体症状と心理的な孤立が絡み合うことで、自律神経機能の異常が年単位で持続する「難治性OD」の経過をたどることもあるとされています。だからこそ、早い段階で「甘え」という決めつけを外し、身体の不調として対応することが重要になります。

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起立性調節障害で不登校になったら|家庭・学校・医療で今日からやること

起立性調節障害(OD)で学校に行けなくなったとき、いちばん避けたいのは「怠け」と決めつけて登校を迫り、本人を孤立させてしまうことです。この記事の冒頭で見たとおり、日本小児心身医学会は不登校の約3〜4割にODが併存するとしており、日本小児科学会のガイドラインも、周囲の無理解から長期の不登校・ひきこもりに進むことが少なくないと指摘しています。まずは「身体の不調」として扱い、家庭・学校・医療の3か所で役割を分けて動くのが近道です。

朝、ベッドから起き上がれずに額に手を当てる中学生の女の子と、そばで声をかける母親
朝に起き上がれないのは、本人の意志ではコントロールできない症状です(イメージ)
起立性調節障害で不登校になったときの役割分担|家庭・学校・医療
どこでやること押さえておきたい点
家庭「甘え」「仮病」という決めつけを外し、身体の不調として受け止める午前は苦しく午後に回復する波は、ODの典型的な経過
医療(小児科)朝起きられない・頭痛・立ちくらみなど身体症状があれば一度相談する不登校の原因がODだけとは限らないので、受診で整理する
学校遅刻や午後からの登校、保健室・別室での休養を選択肢に入れてもらう「毎日同じ時間に登校すること」を目標にしない。診断書があると配慮を得やすいことも
学校の外休んでいる間も、学びや人とのつながりを保てる場を持つ「学校に行っていない」こと自体が自己肯定感を下げることがある

「甘え」か「起立性調節障害」か|誤解されやすい場面のチェックリスト

「甘え」と誤解されやすい場面と、ODとしての見方(記事内の説明を整理)
よくある場面誤解されやすい受け止め方ODとしての見方
午前中は起き上がれないのに、午後は元気に見える気持ちの問題・サボり午前に症状が強く、午後〜夕方に回復するのがODの特徴
好きなことには取り組めるのに、学校のことになると調子を崩す学校に行きたくないだけ体調の波と、学校の時間帯が合っていない
検査で他の病気が見つからず「異常なし」と言われるどこも悪くないODの典型的な特徴のひとつ
本人が症状をうまく言葉で説明できない単なる「行きたくない」症状の記録をとり、医師・学校と共有する
起立性調節障害で不登校になったときの5ステップ(悪循環に入る前に)
ステップやること
1朝起きられない・頭痛・立ちくらみなどの症状を、日付と時間帯つきで記録する
2小児科に相談する(ODかどうか、ほかの原因がないかを整理する)
3担任・養護教諭に症状の記録と医療機関の資料を共有し、遅刻・午後登校・別室休養を相談する
4家では体を動かす機会と、人とのつながりを少しずつ保つ(活動量の低下が症状の悪化につながるため)
5学校以外の学びの場も含めて、本人の体調に合うペースを探す

「仮病」ではないと、どう見分ければいい?

起立性調節障害は、午前中に症状が強く、午後から夕方にかけて回復していくという特徴的な波があります。この「元気なときがある」という状態が、仮病を疑われる最大の理由です。しかしこれはODという病気の典型的な経過であり、本人がコントロールできるものではありません。見分け方や、日々の関わり方の工夫については、実際の家庭でのエピソードを交えて別記事でも詳しく解説しています。

「甘え」と誤解されやすい理由

起立性調節障害による不登校は、周囲から「甘え」「サボり」と誤解されやすいという特徴があります。その背景には、午後になると症状が軽くなり、元気そうに見える時間帯があることが関係しています。「午前中は苦しそうにしていたのに、午後は普通に過ごしている」という様子だけを見ると、体調不良を疑わずに、気持ちの問題だと捉えられてしまうことがあります。

誤解が生まれやすい場面
  • 午前中は起き上がれないのに、午後は元気に見える
  • 好きなことには取り組めるのに、学校のことになると調子を崩す
  • 検査をしても他の病気が見つからず「異常なし」と言われる
  • 本人がうまく症状を言葉で説明できず、単なる「行きたくない」に見える

しかし、これらはすべて起立性調節障害の典型的な特徴であり、本人の意志でコントロールできるものではありません。学校や周囲の大人がこの病気の特性を正しく理解しているかどうかで、本人の心理的な負担は大きく変わります。担任や養護教諭に、日本小児心身医学会などの資料を共有し、症状の記録とあわせて説明することも、理解を得るための有効な手段のひとつです。

学校との連携で押さえておきたいポイント

不登校とODが重なっている場合、学校との連携では「無理に毎日同じ時間に登校させること」を目標にしないことが重要です。遅刻や午後からの登校を認めてもらう、保健室や別室での休養を選択肢に入れてもらうなど、本人の体調に合わせた柔軟な対応を相談してみましょう。医師の診断書があると、学校側の理解や配慮を得やすくなるケースもあります。

また、不登校が長引くと、体調面だけでなく「学校に行っていない」という事実そのものが、本人の自己肯定感を下げてしまうことがあります。学校を休んでいる間も、何らかの形で学びや社会とのつながりを保てる環境があるかどうかは、その後の回復や再登校、あるいは学校以外の進路選択にも影響します。

中学校の相談室で、担任の先生と母親が体調記録のノートを見ながら話し合う様子
症状の記録をもとに、学校と配慮を相談します(イメージ)

学校以外の「居場所」を先に用意しておく

NIJINアカデミーは、午前でも午後からでも参加できるオンラインのオルタナティブスクールです。在籍校の出席扱いになる例も多く、まずは体験会で雰囲気を見てから決められます。

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よくある質問

不登校になったら、必ずODを疑うべきですか?
不登校の原因はODだけとは限りません。ただし、朝起きられない・頭痛・立ちくらみなど身体症状を伴う場合は、ODの可能性も視野に入れ、一度小児科で相談することをおすすめします。
不登校が長引くと、OD自体も治りにくくなりますか?
身体を動かす機会の減少や心理的な負担の蓄積が自律神経の乱れを強め、症状が長引きやすくなるとされています。早めに医療機関と学校の両方に相談し、悪循環に入る前に対応することが大切です。

NIJINアカデミーの子どもたちの声

不登校の背景には、起立性調節障害のような身体症状だけでなく、学校環境そのものが合わなかったというケースもあります。NIJINアカデミーに在籍する小学3年生のなっちゃんマンさんは、学校の騒音や学級の落ち着かない雰囲気に苦しみ、特別支援学級やフリースクールを転々としながらも「ここだ」と思える場所になかなか出会えずにいました。

スケジュールや授業がしっかり組まれているNIJINに入学し、一度離れた時期もありましたが「やっぱりここが合っている」と再入学。今では企業の社員向けにプレゼンを重ね、「得意なことはプレゼン」と語れるまでに成長し、自ら推し活サークルを立ち上げるなど発信を続けています。不登校の理由は一人ひとり違いますが、「合う場所」に出会えるかどうかが、その後の姿を大きく左右します。

起立性調節障害でもNIJINアカデミーに通える理由

午後、リビングのテーブルでタブレットを使ってオンライン授業を受ける中学生の男の子
体調が上向く午後から学ぶ、という過ごし方もできます(イメージ)

起立性調節障害の大きな特徴は、午前中に調子が悪く、午後から夕方にかけて回復していくという波があることです。この波に合わせて学べる環境かどうかは、本人と家族にとって大きな安心材料になります。NIJINアカデミーが、体調に波のある子どもたちにも選ばれている理由を、いくつかの角度からご紹介します。

いつでも入れるバーチャル校舎

NIJINアカデミーは、oviceというツールを使ったバーチャル校舎を採用しており、決まった時間に教室へ向かう必要がありません。午前中は横になって休み、体調が上向いてきた午後から校舎に入って授業に参加する、といった過ごし方も可能です。「今日は調子が悪いから休む」「今週は少し授業を減らす」といった調整も、専任サポート担任と相談しながら柔軟に行えます。

顔を出さなくても参加できる仕組み

カメラ・音声をオフにしたままの見学参加や、チャット・リアクションボタンでの参加もできるため、体調が万全でない日でも「つながりだけは保つ」という関わり方ができます。声を出すこと自体がしんどい日でも、クラスの雰囲気を感じながら、無理のない範囲で参加できる点は、体調の波がある子にとって大きな支えになります。

少人数制と1:1専任サポート担任

8〜10人程度の少人数制クラスに加え、1人ひとりに専任サポート担任がつきます。教員経験や不登校経験のある信頼できる大人が伴走し、日々の体調に合わせて無理のないペースを一緒に考えてくれるため、「今日はどこまで頑張ればいいのか」を一人で抱え込まずに済みます。

出席認定率9割以上という実績

在籍校や教育委員会と連携し、NIJINでの学習状況が出席として扱われるケースがあります(最終判断は学校によります)。希望する生徒の9割以上が在籍校の出席認定を得ている実績があります(2025年4月時点、株式会社NIJIN公式プレスリリースより)。「学校を休むこと」への不安を、少しでも軽くできる材料のひとつです。

定期テストがなく、自分のペースで学べる

NIJINには定期テストがなく、担任の所見によるポートフォリオ評価で成長を可視化します。体調によって学習のペースが一定でなくても、無理に周囲と競わせる仕組みではないため、本人の状態に合わせて学びを続けやすい設計になっています。

不登校が続くと、成績や進級に影響しますか?
出席日数や成績への影響は学校や自治体の対応によって異なりますが、近年はオンラインでの学習活動が出席として認められるケースも増えています。担任や在籍校のスクールカウンセラーに、利用できる制度がないか早めに相談しておくと安心です。
再登校できなかった場合、将来の選択肢はありますか?
高校進学については、通信制高校やオンライン型の学校など、体調に配慮しながら学べる選択肢が広がっています。「必ず元の学校に戻らなければならない」と焦る必要はなく、本人に合った進路を情報収集しながら、時間をかけて選んでいくことができます。
NIJINアカデミーとは|不登校の子のためのオンラインのオルタナティブスクール

こういう学校があることだけ、知っておいてください

申し込む気はまだなくて構いません。NIJINアカデミーがどんな場所で、どんな子が通っているのかを、1ページにまとめています。

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悪循環に入る前に、学びのペースを見直す

身体を動かす機会や人とのつながりを保つことも、症状の悪化を防ぐ一助になります。体調に合わせて学べる環境も、選択肢のひとつです。