- 私立中学でも不登校が珍しくない理由
- 「せっかく入ったのに」というプレッシャーとの向き合い方
- 転校・退学以外に、学びを続けられる選択肢
私立中学でも不登校は珍しくない
「私立に入れば安心」「面倒見の良い学校だから大丈夫」というイメージを持つ保護者は少なくありませんが、私立だからといって不登校にならないわけではありません。むしろ、校風や学習ペース、行事や部活動への参加姿勢が画一的に求められやすい学校もあり、そうした環境が合わずに苦しくなってしまう子もいます。
公立に比べて同調圧力が強く感じられる場合や、宿題・課題の量が多く、ついていけなくなったことがきっかけで学校自体がつらくなってしまうケースも見られます。私立だから大丈夫、ではなく、私立ならではの特有の負荷があるという理解が出発点になります。中高一貫校のように、6年間同じ環境が続くことを前提にした校風も、合わなさを感じたときの負担を大きくしやすい要因の一つです。

「せっかく合格したのに」というプレッシャー
私立中学に入学するまでには、受験勉強という大きな努力の積み重ねがあります。そのため、不登校になったときに、本人も保護者も「せっかく頑張って入ったのに」という気持ちを強く抱えやすく、自分を責めてしまう傾向があります。
「辞める=負け」という感覚に縛られない
私立中学の中には、「途中で辞めることは負けだ」という空気を暗黙のうちに感じてしまう環境もあります。しかし、合わない環境に無理に居続けることと、環境を変える判断をすることは、どちらが正しいというものではありません。「頑張って入ったから」ということだけを理由に、つらい状況を我慢し続ける必要はありません。保護者自身も「せっかく費用をかけたのに」という思いから、判断が遅れてしまうことがありますが、まずは本人の状態を優先して考えることが大切です。
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私立ならではの悩み:転校・人間関係
公立中学であれば、学区に基づいて比較的スムーズに転校できる仕組みが整っていますが、私立の場合は学区に縛られない代わりに、転校先を自分で探し、編入試験を受けるなど、心理的にも手続き的にもハードルが高く感じられることがあります。編入のタイミングも学校によって異なり、年度途中での受け入れが難しい学校もあるため、情報収集自体に時間がかかることも少なくありません。
また、私立は入学時からの人間関係が長く続く、閉じたコミュニティになりやすい面もあります。人間関係のこじれやいじめが起きた場合、クラス替えの機会が少なかったり、同じ顔ぶれで6年間過ごすことが前提だったりするため、公立以上に「逃げ場がない」と感じてしまう子も少なくありません。
「せっかく入った学校なのに、行けなくなった自分が情けない」と感じる子は少なくありません。しかし、学校が合わなかったことは本人の努力不足ではなく、環境と本人の相性の問題であることがほとんどです。
ここまでの内容を、公立中学と比べて整理しました。私立に特有の「逃げ場のなさ」がどこから来るのかが見えやすくなります。
| 比べる点 | 公立中学 | 私立中学 |
|---|---|---|
| 転校のしやすさ | 学区に基づいて、比較的スムーズに転校できる仕組みがある | 転校先を自分で探し、編入試験を受けるなどハードルが高い |
| 人間関係 | クラス替えや進学で顔ぶれが変わる | 入学時からの関係が長く続き、閉じたコミュニティになりやすい |
| 学習の負荷 | 学校によって差がある | 宿題・課題が多く、学習ペースが速い学校もある |
| 校風 | 地域の学校として幅広い子を受け入れる | 校風や行事への参加姿勢が画一的に求められやすい学校もある |
| 保護者の気持ち | 「環境を変える」判断を比較的しやすい | 「せっかく合格したのに」「費用をかけたのに」と判断が遅れやすい |

私立中学で不登校になったら、辞める前に確認したいこと|内部進学・出席扱い・転籍
私立中学で不登校になると、「このまま在籍していていいのか」「辞めるならいつなのか」と、公立よりも早い段階で決断を迫られているように感じる保護者が少なくありません。ただ、退学や転校は、確認すべきことを確認してからでも遅くありません。
中学校は義務教育なので、私立中学を辞めた場合でも、住んでいる地域の公立中学校に転入して学び続けることができます。一方で、中高一貫校では高校への内部進学に成績や出席などの基準を設けている学校もあり、扱いは学校ごとに異なります。また、文部科学省は学校外の施設での学習を、一定の要件のもとで在籍校の出席扱いにできるとしており、その判断は在籍校の校長が行います。私立中学でも同じように相談できます。
| ステップ | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1. まず休める状態をつくる | 「辞めるかどうか」の話をいったん脇に置き、本人を休ませる | 判断は、本人が少し落ち着いてからのほうが後悔が少ない |
| 2. 在籍校に確認する | 内部進学の基準、出席扱いの可否、休学や転籍の手続きを聞く | 口頭だけでなく、メモや書面で残しておく |
| 3. 学校以外の居場所を試す | フリースクールやオンラインのスクールを見学・体験する | 在籍したまま併用できるかどうかも、あわせて確認する |
| 4. 本人と一緒に選ぶ | 残る・転校する・併用する、を比べて決める | 「辞める=負け」ではなく、合う環境を選ぶという視点で |
| チェック | 確認すること | 聞き方の例 |
|---|---|---|
| □ | 高校への内部進学 | 「内部進学に、出席日数や成績の基準はありますか」 |
| □ | 出席扱い | 「学校外の施設で学んだ日を、出席として扱ってもらうことはできますか」 |
| □ | 課題・定期テスト | 「休んでいる間の課題やテストは、どう扱われますか」 |
| □ | 学費 | 「休んでいる期間や、年度途中で辞めた場合の学費はどうなりますか」 |
| □ | 転籍の手続き | 「公立中学に移る場合、どんな書類や手続きが必要ですか」 |
| □ | 相談の窓口 | 「担任以外に、スクールカウンセラーなど相談できる方はいますか」 |
人間関係のつまずきがいじめだった場合はいじめによるPTSD、朝になると頭痛や腹痛が出る場合は自律神経失調症と不登校、クラスで話せなくなっている場合は場面緘黙の子への接し方の記事もあわせて読んでみてください。

NIJINアカデミーで自分らしさを取り戻した子どもたちと保護者が、自分の言葉で語ったインタビューです。
小1で不登校に|生徒インタビュー「学校っていう場所が、自分には合ってなかったっぽい」かなでさんが見つけた、爽やかな毎日
小6|生徒インタビュー「苦しいんだったらちゃんとみんなに言う」不登校を経験した僕が、そのままの自分でいられるようになるまで
中1の母|保護者インタビューオンラインスクールを選んで正解だったのか――悩み続けた母が見た、娘の変化
学校を休む・転校以外の選択肢
私立中学に在籍したまま、フリースクールやオルタナティブスクールを併用するという選択肢もあります。退学や転校という大きな決断をすぐにする必要はなく、まずは学校以外の居場所を持ちながら、本人のペースで今後を考えることができます。将来的に転校や退学を選ぶとしても、その前に「学びを止めていない」状態を作っておくことは、後の選択肢を広げることにつながります。
NIJINアカデミーは、バーチャル校舎にオンラインでいつでも入ることができ、カメラ・音声オフでの見学やチャットでの参加も可能なオルタナティブスクールです。8〜10人の少人数制クラスと1:1の専任サポート担任により、本人のペースに合わせて学びを進められます。在籍する私立中学とは別のコミュニティに身を置けるため、これまでの人間関係を気にせずに参加しやすい点も特徴です。
出席認定を希望する生徒の9割以上が在籍校の出席認定を獲得しています(2025年4月時点、株式会社NIJIN公式プレスリリースより)。学習記録や在籍校との連携体制が、その背景にあります(最終判断は在籍校による)。私立中学に在籍しながらの利用でも、この連携の仕組みは変わりません。
NIJINアカデミーならではの学び方
NIJINアカデミーは、2021年度まで小学校教員を務めた星野達郎校長が、「学校では本来の姿を出せない子どもたち」と数多く出会った経験から立ち上げたオルタナティブスクールです。定期テストは行わず、担任の所見によるポートフォリオ評価で成長を可視化する仕組みも特徴で、画一的な評価に疲れてしまった子にとっても、負担の少ない環境です。AI型学習ドリル「navima」で、私立の進度に合わせた学び直しや先取りも自分のペースで進められます。
費用は、入学金33,000円、授業料は月払いで23,760円/月(年払いの場合19,800円/月、施設利用料1,683円/月別)です。私立中学の学費と比べても、現実的に選びやすい選択肢として利用されています。
よくある質問
まとめ
私立中学で不登校になっても、それは本人の努力不足ではなく、環境との相性の問題であることがほとんどです。「せっかく入ったのに」という思いに縛られすぎず、転校や退学を急いで決める前に、フリースクールやオルタナティブスクールという選択肢も含めて、本人のペースで次の一歩を考えてみてください。在籍校を続けながらでも、学びやつながりを保てる場所はあります。

